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羞人たち

趣味で書いた羞恥小説 18禁です。

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優香 第十二章 7

 裸のままついに校舎の玄関から飛び出した優香。人に気づかれないうちにと、全速力で走り出す。走りながら大きな胸がぷるぷる揺れる。秋の冷たい風がむき出しの股間に吹き抜ける。

 彼女は校門から遠ざかるように、玄関を出ると、右手へ向かって走って行った。そっちの方が遠回りだが、門から離れているため、いつも人通りはほとんどなく、見つかる心配も少なかった。

 優香は校舎の端に向かって一目散に走った。運は彼女に味方した。校舎の壁の端にたどり着くまで、誰とも出会わず、誰からも気づかれずに済みそうだった。あの校舎の角を曲がって裏手へ行きさえすれば、人に見つかる可能性はぐんと低くなる。

 そして優香は角を曲がった。また少し走ってもう一度角を曲がると、校舎の裏側の、生け垣に囲まれた狭い通路に入り込む。

 もうここまで来ればまず一安心だった。この狭い通路は、普段からめったに人が通ることがなく、さらに今は体育祭の真っ最中なので、生徒が通る可能性は極めて低かった。ひと昔まえなら不良の溜まり場にでもなっていそうな場所だったが、今はもうそんな時代でもない。

 ここで優香はやっと走るのをやめた。そしていったん乱れた呼吸を整え直すと、高鳴る心臓を手で押さえながら、捜索を開始する。

(必ずここのどこかに落ちているはずだわ……落ちてなきゃ、困る……!)

 優香は首をあちこち振って探し歩いた。生け垣の上、木の枝の間、細い溝の中までも……

 しかし体操服はなかなか見つからなかった。通路の3分の2を過ぎても、彼女のTシャツ、ブルマーは、どこにも落ちていなかった。

 徐々に優香の顔が引き攣っていく。やがて何の発見もないまま突き当たりまで行き着いてしまうと、彼女の頭は半ばパニックに陥ってしまう。

(おかしい……! なんで? ここにないはずないのに……絶対どこかに落ちてるはずなのに……きっと見落としてしまったんだわ……もう一度よく探してみなきゃ)

 そして振り返って同じ道を戻っていこうとする。

 と、そのとき、後ろを向いた彼女の目に、一人の人間の姿が映し出された。

「きゃっ……!」

 優香は急いで逃げようとしたが、よく見るとその目の前にいた人物というのは、小学3、4年生くらいの、一人の小さな少年だった。少年は手に紙袋を持ち、優香の体を不思議そうに見つめながら、そこにじっと立っている。

「あのね、この紙袋を、お姉ちゃんのところへ届けるようにって言われてきたの」

 と少年は話し出した。

「紙袋を……? あたしのところへ……?」
「うん。このあたりで裸のお姉ちゃんを見つけたら、これを持って追いかけていって、ええっと、その裸のお姉ちゃんに、これを、渡すように頼まれたの」

 動揺のため胸を隠すことを忘れていた優香は、少年のその『裸のお姉ちゃん』という言葉に、自分の胸がまる見えになっていることを気づかされ、慌てて胸と、それから股間も、手で隠した。

 優香は恥らいながらも、少年ににっこり笑いかけてみせ、それから優しく訊ね始めた。

「ねえ、ちょっとお姉ちゃんに教えてくれない? その、ボクに頼んだ人というのは誰? 誰がその紙袋をあたしに届けるように言ったの?」

 少年は迷うことなく答えた。

「田崎っていう人」

 それを聞いた優香の体は途端にぶるぶる震え出した。

「田崎……? ねえ、それって、田崎先生のこと?」
「先生かどうかはボク知らない。でも、田崎からだと伝えろって、その人ボクに言ったの」

 田崎……優香の知っている人間の中で、田崎という名を持つ者は一人しかいなかった。

(そうか、わかったわ……なにもかもあの人の仕業だったのね)

 しかし実際は、田崎本人はこのことについて何も知らなかった。少年に声を掛けてもいないし、そもそも優香がいまどこで何をしているのかを知ってすらいなかった。

 では、少年に田崎と名乗った人物というのは一体誰なのか?

 そう、答えは千夏だった。千夏が、この、たまたま見つけた少年に声を掛けて(たっぷり小遣いを与えたうえで)優香に紙袋を届けるように依頼し、また自分は田崎という名前であること、それ以外のことは何も教えてはならないと、固く約束させたのだった。

 しかしそんなこととは知らない優香は、これはもう完全に田崎の陰謀なのだと信じきってしまった。

「で、ねえ、その田崎っていう人は、他に何か言ってなかった?」
「ううん、他にはなんにも」
「そう……」そして優香は少年の持っている紙袋の方を見る。「ねえ、その袋……中には何が入ってるの?」
「さあ、知らない。自分で調べてみればいいじゃん。はい、これ」

 と言ってその黒い紙袋を優香に手渡す。

 優香は紙袋を受け取ると、しかしすぐに中身を調べようとはしなかった。代わりに再び少年に話しかけた。

「じゃあ、ボクはもう用が済んだのね? 用が済んだのならもう行ってもいいのよ。わざわざ届けてくれてありがとね。それから、ここにお姉ちゃんがいたことはみんなには内緒にしておいてくれない? いい子だから、二人だけの秘密ってことに、できるよね?」

 そう言うと優香は手で少年の頭を優しく撫でた。再びまる見えになった優香のおっぱいが、少年の目の前で、やわらかく揺れる。

「うん、誰にも言わないよ」と少年は誓った。
「ありがとう……そうしてくれたら、お姉ちゃんホントに助かる」
「でも、どうしてお姉ちゃん裸なの? お風呂でもないのに、寒くないの?」
「え……? いや、これは、その……」
「それにどうして首輪なんかつけてるの? 首輪って犬につけるものでしょ? それともお姉ちゃん、何か悪いことでもしたの?」
「え? いや、これは違うの……!」

 言われてようやく首輪をつけたままだったことを思い出し、優香は慌ててそれを首から外した。

「ううん。これは何でもないの。それにお姉ちゃんは何にも悪いことしてないよ……さあ、いい子だから早くお母さんのところへ戻りなさい。きっと今ごろ心配してるよ」

 それでも少年はまだしばらくのあいだ、優香の色気たっぷりの大人の体を珍しそうに眺めていたが、やがて「うん、わかった」と言って振り返ると「じゃあね」と言い残して走り去っていった。

「じゃあね、バイバイ……」

 と手を振って少年を見送る優香だったが、もう一方の手に持った紙袋の存在が、彼女の心を不安でいっぱいに満たしているのだった。
  1. 2011/03/06(日) 13:20:43|
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優香 第十二章 6

 教室の廊下でついにおしっこをしてしまった優香は、しばらく茫然と自分の出したそのおしっこの水たまりを眺めていた。

「さあ、トイレも済んだことだし、散歩を再開しようか」

 その男の声によってようやく彼女は我に返った。

 そして再び散歩を続ける。自分の出したおしっこをそのままの状態で廊下に残して、屈辱の犬歩きを再開し始める。歩きながら、紙で拭いていないおま〇こからはしばらくポタポタと雫が垂れていた。廊下に点々と続くその雫。また涙の雫も点々と。男はそのポタポタ垂れる二つの雫を、後ろから、何も言わずただ満足そうににやにや眺めて歩いていた。

 やがて長かった廊下も渡り終え、向こう側の階段へたどり着いた。あとはもうこの階段を下るだけ。階段を下りたらゴールである下駄箱はもうすぐ近くだ。優香は一刻も早くゴールにたどり着きたいと思う。一秒でも早くこの男から解放されたいと心から願う。

 が、そう思って優香が階段を下りようとしたところを、再び男が引き止めた。

「いよいよもう本当にゴールだね。たぶんこのまま行けば、君はルール通りにゴールすることができるだろう。でも、このままでは僕の欲望は発散されない。欲望が発散されないまま別れることになる」

 そう言うと男は、自分のズボンに手を掛け、それを下着と一緒に床まで下ろした。硬直した男の性器が優香の目の前に現われた。

 きゃっ、と思わず優香は悲鳴を上げそうになったが何とか抑えた。そして男のものを見ないように顔をそむけた。が、その顔を男は手で無理矢理また性器に向かせてしまう。

「な、わかるだろう?」と男は言った。「しゃぶれよ、な、フェラだよ、フェラ」

 優香はまた首を横に振るが、もうその振り方には先程までの勢いがない。首を振っても無駄であることを彼女は充分承知していた。

「本番をやらないだけでも感謝しろよな。さ、早いとこやってくれよな。爆発しそうなほど溜まってるんだ。してくれるまでゴールにはたどり着けないぞ」

 優香の目の前でピクピク脈打つ男の性器。それを無理やり見させられながら優香はしばらく考えていた。

(どうしよう……これを口に入れるなんて、絶対にやだ……気持ち悪い……!)

 絶体絶命のピンチ。優香はなかなか決心がつかなかった。

 が、やがて優香の口が大きく開いた。そしてそのまま、男の硬直した性器の方へゆっくり向かっていった。

「よし、やっと決心したか。優しく頼むぞ」

 と、そのとき男の紐を握っている手の力が少し緩んだ。その隙を狙って、優香はパッと床から立ち上がった。

「あ、立ち上がった! アウト! 最初からやり……」

 しかし男が言い終わる前に、優香は彼の股間を思い切り下から蹴り上げた。本当はこんなことはしたくなかったのだが、しょうがなかった。また、他人を蹴るなんてことは初めての経験だったので、力加減がわからず、結果的に必要以上のダメージを相手に与えることになった。

「うぅぅぅ……」

 苦痛に顔を引き攣らせながら倒れ込む男。もだえながら、首輪の紐も、ビデオカメラも、手から離してしまった。その手から離れたビデオカメラを優香はすかさず拾い上げる。首輪の紐も奪い返されないよう自分の手にしっかり握る。

「ごめんなさい……あたし、こんなに強く蹴るつもりじゃ……」

 と優香は相手を心配して言ったが、しかし今はそんな謝っている場合ではなかった。

 優香は廊下を転げまわる男を残してその場を立ち去った。

 こうして、優香は変態カメラ小僧から解放されたわけだった。


――――――――――――――――――――――――


 男をやつけることには成功したが、優香のピンチはまだ終わったわけではなかった。そう、彼女はいまだ全裸のままであり、身を隠す布切れ一枚持っていないのだ。消えた体操服を探すという困難な任務がまだ残っている。

(急がないと、昼休みになっちゃうわ……でも、一体どこにあるんだろう?)

 あるとすれば、消える直前まで干してあった屋上の手摺りの真下、つまり校舎の裏側の地面に、それは落ちているはずだった。

 しかしその校舎の裏側へは、玄関を出て建物の壁沿いにぐるっと回って行くしか道はなかった。

(玄関を出て……? この今の裸の格好で……?)

 その、突如目の前に突きつけられた不可避の事実に、優香の顔色は一瞬のうちに青ざめる。

(できない、そんなこと…… だって、人がいるかもしれないし、それに、玄関の向こうは、外よ……)

 しかし消えた体操服は絶対に見つけ出さなくてはいけなかった。昼休みに生徒たちが校舎に戻ってくる前に、何としても……

 それにまた、二階に残してきた男も、いつ回復するかわからない。回復すればきっといま自分が持っているこのビデオカメラを取り戻しにくるだろう。

 つまり今の彼女には迷っている時間など一秒もなかった。

 そう思うと、優香は急いで残りの階段を駆け下りて(首輪をまだつけていることを忘れていて、垂れ下がるその紐を片手で握り締めながら)一階の廊下を抜けると、下駄箱の方へ、忍び足で向かっていった。カメラの処分も後回しだ。まずはとにかく、胸も股間も丸出しの、この生まれたままの姿を何とかしなければならない。

 優香は人の気配がないのを確認して、下駄箱の、自分の靴が置いてあるところまで走って行った。

 そこですばやく靴を履き替えると(全裸に運動靴を履いている変な感じ……)次に、玄関の敷居から顔だけ出して外の様子を窺った。この学校の門は、玄関から左手の、けっこう離れたところにあるので、外からの客がこちらへやってくることはまずあり得ない(一人の例外はあるにはあったが)。そして生徒や教師は、今の時間まだ全員グラウンドにいるはずなので、建物の外といえども、校舎の周りにはまだ誰もいないはずだった。

 事実、優香が覗いた玄関の周りには、確認したところ、一人の生徒の姿も見えなかった。

 しかし、遠くの校門の方には、ぼんやりとであったが、学校へ出入りする保護者など観客の姿が、ひっきりなしに、通っていた。体育祭の行なわれているグラウンドは、校門を入ってまっすぐ行ったところにあるので、彼らがこちらへ来る心配はないが、しかしちょっと目のいい人間が、ちょっと振り向いて見ただけで、全裸の少女が、何やら校舎の周りをうろついているということが、難なくわかってしまうだろう。

 優香はその人のひっきりなしに出入りする校門の方を見つめながら、なかなか飛び出すタイミングを見つけ出せずにいた。やっといなくなったと思ったら、すぐに外から現われる。誰も来ないと思ったら、グラウンドの方から反対に外に出て行く人間が現われる。往来の途絶えるのは長くて十秒。しかし、その十秒も、あらかじめ予測するのが不可能な十秒である。つまりまったくの運。運に身を任せるしか方法はなかった。

 優香もすぐにそのことを察した。人が通るのも通らないのも運、人がこちらを振り向くのも振り向かないのも運次第。そうして自分は、その当てにならない確率に、人生のすべてを、賭けなければならないのだ。

 そう決心した優香は、校門の出入りが途絶えた次の瞬間、ついに、全裸のまま玄関の外へ飛び出した。

(お願い……! 誰も見ないで……!)

 裸の胸を揺らしながら、全速力で、優香は走るのだった。
  1. 2011/03/06(日) 02:52:20|
  2. 優香
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優香 第十二章 5

 全裸に首輪をつけられた格好で、四つん這いで校内を散歩させられるはめに陥った優香。その後ろから、紐を握った男が容赦なく彼女を急き立てる。

「ほら、もたもたすんな。しっかり歩け!」

 そして優香の突き出されたお尻を平手で張ったり、揉んだり、やりたい放題を尽くすのだった。

「ほれほれ、ケツの穴まる見えだぞ。それからおま〇こも、開いたり閉じたり、開いたり閉じたり……」

 その開いたり閉じたりするお尻の穴と、おま〇こを、男は代わる代わるカメラで写し撮る。

「これでもう一生おかずには困らないぜ。ヤラセでもなんでもない、正真正銘の調教AV。本物の女子高生の、それもタレント級の美人ときてる。嫌がる表情も当然リアル……そうそう、もっと嫌がれ、もっとつらそうな顔してごらん」

 屈辱に顔を歪ませる優香の顔がカメラにカップで映し出される。男に好き放題やられて、抵抗することも、声を出すこともできない。やがておま〇こに指を突っ込まれ、いじられまくるが、それを黙って受け入れるしかない自分の立場……

(やめて……触らないで……あたしを、撮らないで……! )

 やがて階段に差し掛かる。階段は危ないので前を向いては下りれない。だから優香は横向きになって、つまり一段一段、膝を大きく開けて(その大きく開いたお尻と股間を至近距離から撮影されながら)下りなければならなかった。急ぐことはできない。もし間違って両方の膝を同時に床から浮かしてしまいでもしたら、せっかく進んだ今までの距離はすべてリセット、また一からやり直しになってしまう。

「おお、大胆だねえ。そんなにおまた開いちゃって。カメラで映されてるってのに、まるで自分から見てくれって言ってるようなもんだね」

 やっと三階の廊下にたどり着いた頃には、優香の膝と手の平は、廊下のホコリで真っ黒に汚れてしまっていた。そして股間は男の執拗な指責めでグチョグチョに濡れてしまっていた。その男の指を出し入れする粘着音が、人のいない廊下中に響き渡り、優香の屈辱感をいっそう高める。

 ピチャピチャピチャピチャ……

(やめて……恥ずかしい……こんなことして喜んでるなんて、最低……ホント最低の人間だわ……!)

「あれー、どうしたのかな。おまた濡れてきちゃってるよ。気持ちいいのかな? 感じてるのかな? ほらほら、もっと激しくして欲しいんでしょ? 何なら声を出したっていいんだよ、でもその場合はもう一度上からやり直しだけどね、ほらほら」

(ああんっ……! いやぁっ……! やめてぇぇっ……!)

 しかし男の激しさを増す指責めにも、優香は必死に声を押し殺して我慢した。だがいよいよ堪えられなくなると、歩くのをやめ、そのまま上体を床に伏せて、一歩も動けなくなる。続いて床に折り曲げた腕の中に顔を沈めて、感覚を遠ざけようと努めるが、突き出さざるをえないお尻は男の指から逃れることができず、お尻は感覚に敏感に反応してしまう。男の指から逃れようと前後左右にお尻を振る、その優香の尻の振り方は、何ともいやらしく、エロティックだった。

「ほら、どうした、ケツ振ってばかりで少しも進んでいないよ。お尻振るだけじゃ前には進めないんだよ、知ってる?」

 そう言うと男は優香の首輪をグイグイ引っ張る。革の首輪が優香の首を締め付け、顔を苦しそうに歪ませる。優香は上体を起こすと、再び階段を下り始めた。

 そうした男のイタズラにも何とか耐えて、やがて二階の廊下にたどり着いた。あともう残すところは一階だけだ。

 が、その最後の階段を優香が下り始めようとしているところを、いきなり男が首輪を引っ張って止まらせた。

「もうあと少しでゴールだね。でも、いいかげん階段ばっかで飽きちゃったんじゃない? ちょっとコースを変えようか。こっちの廊下を渡っていこう」

 そして首を振って嫌がる優香を無理やり方向転換させてしまう。

 いくら首を振っても無駄である。相手にそんな要求は通用しない。やがて優香はあきらめて、男の言う通り、その遠回りになる廊下を進み始めた。

 …………

 それは奇妙な光景だった。しんと静まり返った高校の廊下を、首輪をつけた全裸の女が、手と膝を床について、犬のように歩いている。廊下の真ん中を真っ白なお尻が揺れ動く。全裸の女は唇を噛み締めつつ、顔を真っ赤にして這い進む。なぜならここは、他でもない彼女自身が通う学校の廊下であった。そしてその廊下は、教室へ行くため彼女が毎日のように通っている歩き慣れた廊下であった。しかしいま、その同じ廊下を優香は首に首輪をつけられ、胸も性器もまる見えの生まれたままの姿で、四つん這いになって歩かなければならないのだった。

 三年間通い続けた学校の廊下。いいことばかりではなかったけど、それでも彼女の慣れ親しんだ、温かみのある、この廊下……

「やっぱり学校の廊下はいいねぇ。このピリッとした独特の雰囲気。僕はあんまり学校にいい思い出はないけど、それでもこの廊下の感じは、懐かしいなぁ……」

 と言うと男は立ち止まって、自分の学生時代を懐かしむように、しばらく廊下を見回したり、窓から教室を覗いたりしていた。優香は早く行きたくてしかたない。

「この学校の生徒が羨ましいよ。君みたいな子と毎日一緒の教室にいられるんだからね。君みたいな美人で露出狂の女の子が同級生だなんて、さぞ学校が楽しいだろうねえ。僕の通ってた学校にもすぐヤラせてくれるって噂の先輩はいたみたいだけど、さすがに君みたいな、全裸で校内をうろつき回るような変態はいなかったよ」

(変態……あたしはそんなんじゃ……)

 しかし優香には男のくだらない感傷につきあっている時間はなかった。ぼんやり思い出に浸っている男を引っ張って(首輪が締まって苦しかったが)どんどん廊下を進んで行こうとする。

 が、廊下の半分ほどに達したところで、再び首輪を引っ張られ、立ち止まらされた。

「まあまあ、そんなに急ぐことないじゃない。もっとゆっくり楽しもうよ。あ、わかったぞ。おしっこしたいんでしょう? それでさっきからそんなに急いでるんでしょう?」

 嫌な予感が駆け巡る。優香は男の顔を見上げると、必死に違うと首を振る。

「いや、隠したって僕にはわかるよ。散歩におしっこは付き物だもんね。うっかりして気づかなかった。さあ、いいよ、思う存分おしっこしてね。その教室の壁に向かって、しっかり片足を上げてね」

 優香は夢中になって首を振り続ける。拒絶と、懇願の、無言の意思表示。男の指さした教室の壁というのは、他でもない、彼女の所属する3年2組の教室の壁だった。その自分の所属する教室へ向けて、おしっこをするなんて……

(そんなこと、できるわけないじゃない……!)

 しかし男には優香のそんな感情を理解することができない。グングン紐を引っ張って、彼女をその教室の壁のところまで連れて行く。

「さあ、壁のここへ向けて、していいよ。出るまで散歩は再開しないからね。途中でお漏らしするようなそんな下品な犬には育てなくないからね」

 そしてもう優香の必死の意思表示にも、何の反応も示さなくなる。だんまりを決め込むつもりだ。彼女がおしっこするまでテコでも動かないつもりらしい。

(もう、やるしかないのね……)

 あきらめとともに、壁の方へ這って行く優香の顔は、今まで何とか堪えていた涙が、もういまにも流れ落ちんばかりになっている。優香は壁際にたどり着くと、再び男の顔を見上げて、何とか許してもらえないかと目で訴えるが聞き入れられなかった。やがて優香は左膝はそのまま床についたまま、右足を、ゆっくり教室の壁に向けて上げ始めた。その屈辱的な姿を、男のビデオカメラはもちろんすべて撮っている。

「ほら、もっと高くあげて。そんなんじゃ壁には届かないよ。女の子なんだから、余計に高く上げないといけないよ」

 優香はもう泣き顔になりながら足を高々と持ち上げる。カメラへ向かって見せつけるように、まる見えになった優香の性器、パックリと開かれ、グチョグチョに濡れている。

「よし、そのくらいならいいだろう、あとはちゃちゃっと、用を済ますだけだ」

 しかしその用事はなかなかちゃちゃっとは片付かなかった。もともとそれほどしたくはなかったし、また、場所が場所であるという意識、それからカメラに撮られていることへの緊張から、尿意は近づいてこなかった。

 五分ほどそういった状況だっただろうか。優香はやがてもう恥を捨てて必死にふんばるようになる。もはやおしっこをするという意識はなく、ただただ逃れられないミッションを遂行するということしか頭の中になかった。

 プライドが音立てて崩れていく。恥じらいが消え去っていく……と、ようやく尿意が近づいてきた。

 ちょろちょろちょろー……

「お、やっと出たか、よしよし、その調子、もっと出せ」

 ちょろちょろと勢いの弱いおしっこだったが、そのぶん掛かる時間は長かった。自分の出したおしっこが教室の壁を濡らし廊下を伝う……

 やっとすべてを出し終えたときには、おしっこは彼女の予想以上の水たまりとなって廊下に広がっていた。その中にはおそらく、涙も少し混じっていたかもしれなかった。

 やがて足を下ろして再び四つん這いになった優香は、その廊下に広がる自分の流したおしっこを、何ともいえない悲しそうな顔でしばらく見つめていた。
  1. 2011/03/06(日) 01:18:03|
  2. 優香
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優香 第十二章 4

 身に着ける衣服一つないまま校内でカメラ小僧に追いかけられる優香。屋上のドアをガチャガチャさせるが、なぜか鍵が掛かっていて一向に開かない。

 やがてついにカメラ男が屋上のドアの前までやってきてしまった。

「見ーつけた」
「やだっ! 来ないで」
「ドアの鍵が閉まってたなんて運が悪かったねえ。さあ、次はどこに逃げる? でもどこにも隠れる場所はないよ。教室は全部鍵が掛かっているし、トイレに入ったって、個室の上からたっぷり撮ってあげるんだからね」

 そして男はカメラを向けながらにやにや近づいてくる。たしかに、優香にはもうどこにも逃げ場はなかった。

 開かない扉を背にした優香は両手で胸と股間を隠して必死にカメラに撮られまいとする。絶望に歪んだ表情。それでも顔を伏せず男を睨みつけるのは彼女の唯一の抵抗だった。この手の男に涙を見せたら同情を買うよりかえって欲情の火を煽るだけだと優香は思った。

 だが、結果はむしろ逆だった。優香の強気の表情は男のサディスティックな欲望をむしろ高めることになってしまった。この自分を睨みつける少女をとことん辱めたい、そして辱められながらわんわん泣いている姿をこの目で見てみたい、という願望を男の心に抱かせてしまった。

「さあ、もう逃げられないよ。おとなしく僕の言うことを聞くんだね。もし逆らったら、君をその格好のまま無理やりグラウンドへ連れていっちゃうかもしれないよ。それとも君をどこか柱にでも縛りつけて帰っちゃおうかな」
「……」優香は悔しさに唇を噛み締める。
「だから君は僕の言うことを聞いたほうがいいね、うん。逆らったりしなければ何も乱暴はしないから。わかったらまずその手を離してごらん。よく撮れるようにおじさんにおっぱいとおま〇こ見せて」

 優香は必死に首を振って訴える。しかし相手にそんな訴えが通用するはずがない。

「言うこと聞かないと終わらないよ。聞いてくれるまで逃がさないからね。ずっとこのままここで二人でいることになるんだよ。それでもいいの?」

 優香はまた黙って首を振る。

 すると男はそれまでとは打って変わった激しい口調で、

「嫌ならさっさと言うとおりにしろよ。てめえのその乳みせればいいんだよ、手間かけさせんなよな」

 そして優香の背後のドアを足で蹴って脅かす。優香は恐怖に縮み上がる。そして、抵抗をあきらめる。

 優香は胸と股間を押さえていたそれぞれの手を、ついに外した。カメラのレンズの前に、ピンク色の乳首が、また股間の割れ目が、さらけ出される。優香は顔を真っ赤にしてカメラのレンズから顔をそむける。

「よしよし、いい子いい子。体の隅々までたっぷり撮ってあげるからね」

 と言うと男は露出した優香の乳首をレンズがぶつかりそうなほど近くで撮り出した。一方の優香は先程までの強気の表情はどこへやら、いまや顔を真っ赤にして横を向いてしまい、もはや男を睨みつけるどころではなかった。

「キレイな乳首だ、それに乳輪は理想的に小さい。どれどれ、固さはどうかな」

 男は右手でカメラを向け続けたまま、左手の指で、優香の乳首をつんと触った。ちょうどいい固さ。それから今度はもう一個の乳首を指でつまんで、引っ張ったり、こりこり転がしたりした。すると男の指の中で優香の乳首がだんだん固くなる。ビデオカメラはその乳首が固くなる様子を一部始終撮影していた。優香は自分の乳首がもてあそばれているのに何の抵抗もできず、ただただ屈辱に顔を歪めるしかなかった。くやしい、恥ずかしい、悲しい……

「どうしたの? ほら、さっきみたいに睨み付けてごらんよ、横ばっか向いてないで。このカメラのレンズに向かってさ」

 男の挑発を受けて、優香はカメラのレンズを一瞬ちらと横目で睨みかけたが、しかしすぐに撮影されていることを意識して、再び顔を横にそむけてしまった。

「へえ、まだ睨みつけるだけの気持ちが残ってるんだ。気の強い子だね。僕は君みたいな気の強い女の子が大好きなんだ。そしてその強気な子をとことんいじめて泣かせるのもね」

 すると男は、優香の乳首をもてあそぶのをやめて、屈辱に歪んだ優香の顔をしばらくカメラで撮影していた。

「さて、どうやっていじめようかな。力で泣かせるのは簡単だけど、それじゃつまらないからな。もっとこう、思い出しただけで顔が真っ赤になるような恥ずかしいことをさせたいな」

 男はしばらくどうしようかと考えていたが、やがて何かひらめいたらしい。あ、そうだ、と声を出した。

「そうだ、いいこと思いついたぞ」

 と言うと男はいったんカメラで撮影するのをやめ、背負っていた大きなリュックサックを床に下ろした。それからしばらくの間ごそごそ中をかき回していたが、やがて、あった、と言って中から何かを取り出した。

「あった! よし、これを使おう」

 言いながら優香の目の前にぶらつかせたそれは、他でもない、首輪、だった。犬用の(あるいは人間用の)革の首輪で、頑丈そうな紐が付いている。

 優香は首輪とわかった瞬間すぐさま顔色を失った。首輪の使い道といえば一つしかなかった。

「な、なにするつもりですか!」
「見てわからない? 首輪の使い道なんて一つしかないでしょ? 首につけるんだよ、君の首にね」

 男がなぜリュックに首輪なんて入れていたのか、それはわからない。どうせ善くないたくらみを常日頃抱いている男のことだ。こういった人間の考えていることなど分析するだけ無意味というものだ。いや、そもそも分析に値するだけの秩序立った思想、論理的モラルを、有してさえいないのではないだろうか。男のその大きなリュックサックには、その他にもまだ色々と使い道の知れない道具やら器具やらがいっぱい詰まっていそうだった。

 優香は背後のドアにぴったりと身を寄せる。身を引こうにも、引く場所がない。

「首につけて、いったいどうするつもりですか!」
「そう恐がらなくても大丈夫だよ。ただちょっと校内を散歩するだけだから。ここから一階の下駄箱のところまで、もし一度も立ち上がらないで行けたら、あ、あと一度も声を出さないで行けたら、それで散歩は終了。僕たち二人はそれでお別れ。でももし一度でも立ち上がったり声を出したりしたら、そこがどこであろうとやり直し。もう一度ここに戻ってきて、また初めからスタート。ゴールするまで、何回でもやるよ」

 聞きながら優香の顔はますます屈辱に歪んでいった。再び湧き上がった悔しさから、必死に男の顔を睨んでいたが、しかし男の要求に抵抗することはしなかった。なぜなら抵抗してもどうせ無駄だとわかっていたからであり、無駄な抵抗は男の機嫌を損ねてしまうかもしれないからであった。

「下駄箱まで行けばいいんですね。そしたら、本当に、私を解放してくれますね?」
「お、やる気満々みたいだね。ひょっとして、前から君のやりたかったことだったのかな?」
「ち、違います! それよりどうなんですか、ゴールできたら本当に約束どおりにしてくれるんですか?」
「うん、ちゃんとゴールできたらね。約束は必ず守るよ」
「それじゃあ……早くスタートしてください。私には時間がないんです……」

 優香の言うことはもっともだった。もし仮に男から解放されたとしても、自分はまだ全裸のままであり、その生まれたままの姿で、どこにあるかわからない体操服を、見つけ出さなければならないのだから、こんなところでもたもたしている暇はなかった。時は刻一刻と過ぎていく。

「ほう、早くスタートしろってか。散歩に行きたくてうずうずしてるみたいだね。でも、散歩に行くにはまずは首輪をつけなくちゃ。ほら、そんなに早く行きたいんなら、自分でつけてみな」
「……」

 男はどこまでも意地悪だった。

 優香は男の差し出した首輪を受け取ると、それをみずから自分の首に、装着した。まるでそれが彼女自身の意思であり、願望であるかのように。そしてその様子を再びビデオカメラを手にした男が撮影している。

「つ、つけましたよ……」

 優香は悔しさを押し殺しながら言った。全裸の体、首に装着された首輪、垂れ下がる長い紐……これ以上屈辱的な姿はなかった。

「あ? つけましたじゃねえよ。その紐、俺に取らせる気かよ」

 どこまでも憎い男の徹底ぶり。優香は自分の首から垂れ下がる紐を手で掴むと、その端を男の空いている方の手に(まるでお願いするかのように)握らせた。

「そんなに行きたいのか、ったく、しょうがねえなあ」

 そして男はちゃんと首輪が繋がっているかどうか確かめるために紐を軽く引っ張ってみる。優香の口から洩れる苦しそうな声、屈辱に満ちた表情……首輪はちゃんと繋がっていた。

 しかし男は出発しようとはしなかった。

「どうしたんですか、早くスタートしてください……!」

 だが男は歩き出さず、優香の呼びかけに答えようともしない。

 優香はその理由を悟った。

(四つん這いになれってことなのね……)

 そう察すると優香はすぐにしゃがんで床に膝をつき、それから両方の手の平もついて完全な四つん這いになった。そしてその体勢のまま高いところにある男の顔を見上げた。もうまるで完全に犬のようだった。

「これでいいんですよね。は、早く出発してください……!」
「お願いしますは?」
「お、お願いします……」
「よし、行くとするか。じゃあもう今からゲームスタートな。両方の膝が床から同時に離れるか、ちょっとでも声を洩らしたら、ここに戻ってやり直しだからな、いいな?」

 言いながら向けてくるカメラのレンズに、優香は黙ってうなずいた。

 男はそれをにやにや満足そうに見つめると、続いて四つん這いになり突き出された優香のお尻を、スタートの合図とばかりに、手の平で強く叩いた。

 ピシャン……!

 ひと気のない校舎中にその乾いた音が響き渡った。

 こうして、もはや犬へと成り下がった優香の校内散歩が始まった。

 廊下を這う優香の高々と持ち上げられたお尻の穴に、染み入る秋の冷たい空気……
  1. 2011/03/05(土) 08:45:12|
  2. 優香
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優香 第十二章 3

 消えた体操服を取り戻そうと、ついに意を決して屋上を後にした優香。しかしやがて校内を捜索し始めた彼女の身には、靴下と上履き以外、何の衣服も着ていなかった。つまり胸もお尻も股間も丸出しの全裸、生まれたままの姿で、体育祭真っ只中の学内を歩かなければならないのだった。

(どうしよう……もし人に見つかったら)

 優香は階段を降りながら考える。片手で胸を、片手で股間を隠しつつ、おそるおそる一段一段を降りて行き、その曲がり角ごとに下から人がやってこないか、また廊下に誰かいないか、をしばらく窺うのだった。だからそちらの警戒に注意を払うあまり、手は胸を隠しきれておらず、押さえる腕からはピンク色の乳首が始終はみ出し通しだった。また股間のガードも甘いようで、隠しているつもりの手の指の隙間から、無毛の丘と割れ目が絶えず見え隠れしているのだった。そして当然のことながら後ろ側は完全なお留守で、恥ずかしさに微かに赤らんだお尻は隠しようもなく露出しているのだった。階段を伝う風が容赦なくその露出した股間からお尻へと吹き渡る。

(どうしてこんな目に合わなくちゃならないの……裸で、学校の校舎の中を、歩くなんていう目に……)

 優香は悔しさに唇を噛み締めるが悔しがったところでどうにもならない。今は一刻も早く自分の消えた体操着を、昼休みに生徒たちが戻ってくる前に、見つけ出さなければならなかった。それ以外に助かる道はないのだ。もし自分が見つけ出す前に生徒の誰かに発見されでもしたならば、教室にも更衣室にも鍵が掛かっている現在、自分にはもはや何も着るものがなくなってしまう。つまりこのまま全裸で校内をさまよい続けなければならなくなるのだ。

(それだけは絶対に防がないと、何としても見つけ出さないと……うん、よし、がんばらなくちゃ)

 優香は決意を新たにして歩き続けた。


 幸い今の時間校舎の中には誰も人はいなかった。生徒も教員もみんなグラウンドの方へ出ているので当然といえば当然だった。保護者や観客は校舎には立ち入り禁止になっている、というか、もとより彼らは校舎の方には何の用もない、ただ一人のカメラ小僧を除いては……

 二階の踊り場にたどり着いたときだった。そのとき突然、ビデオカメラを持った男の姿が、真下の廊下に現われた。

「そんな格好で何してるのかな?」と男は言った。当然カメラのレンズを優香に向けて、よだれを垂らさんばかりに口元をにやにやさせながら。

「いやーッ!」

 突然のことにびっくりして優香は思わず悲鳴を上げた。そして自分の裸を撮影されていることを知ると、両腕で胸を隠してその場にしゃがみ込んだ。

「いやっ、撮らないで! 何でこんなところにいるんですか!」
「それはこっちのセリフだよ。君の方こそどうしてこんなところにいるのかな、まだ体育祭の途中なのに、それに、へへ、そんないやらしい姿でね。ちゃんと撮ったよ、君の乳首、キレイなピンク色の、それから下の、毛の生えてない、お・ま……」

「やめてーッ!」優香は聞こえないよう目を閉じて首を振る。続いて顔を上げると、泣き顔で男をキッと睨みつけると――「すぐに立ち去ってください。関係者以外立ち入り禁止ですよ!」

 しかし男は優香にカメラのレンズを向け続ける。また、立ち去るどころか、階段を一歩一歩のぼってこちらへやってくる。

「来ないで! 人を呼びますよ」
「呼んでごらん、君がその方がいいというならね。校舎の外へ逃げて大声で叫べばいいんだ、僕はとめないよ。でも、君の声を聞いて急いで駆けつけてくる人たちは一体何て思うだろうね。裸の君が(もう今朝からさんざん裸同然の姿をみんなに晒してきている君が)、グラウンドへ胸をぷるぷる揺らしながら現われたとしたら。きっと頭がおかしくなったと思うだろうね。いや、もう充分おかしかったけど、ついに完全に狂ってしまったと、へへ、思うんじゃないかな」
「……」
「ほら、呼んでごらんよ。なんなら服を着てからだっていいんだよ。もし着る服があればの話だけど……君のあの体操着はどうしたの? あの透け透けのTシャツと、おマタに切れ目の入ったブルマ……」

 言いながら男はどんどん優香の方へ歩み寄り、そしてついには優香のしゃがんでいる真ん前まで来てしまった。

「ほらほら、早くしないとどんどん撮られちゃうよ。両腕からはみ出る大きなおっぱい、それから丸見えの大事なおま〇こ……ねえ、ちゃんと足閉じてしゃがんでいないと、ほら、まる見えになってるよ」

 事実、動揺して胸を隠すことばかりに気を取られていた優香はしゃがみながら足をちゃんと閉じておらず、それによってかえって立っているときよりも、股間をむき出しに露出させ、割れ目をぱっくり開かせているのだった。そしてそのぱっくり開いたおま〇こを、男は階段を上っている間ずっとカメラで撮り続けていたのだった。

 そのことに気づいた優香はさらなるパニックに陥った。

「いやぁぁっ!」

 そして急いで靴を合わせ足をぴったり閉じようとしたが、あまりの動揺、急な動作のために、バランスを崩してしまい、そのまま踊り場の床に尻餅をつくと、ごろんと仰向けに倒れて両手、両足を大きく開いて大の字になった。

「おお、大きなおっぱい、やっと見れたぞ。そうかそうか、やっぱり撮って欲しかったんだね。何も頼んでないのに自分から見せてくれるなんて。へへ、そうか、やっぱり露出狂だったんだ」

「違います、あたし露出狂なんかじゃ……」

 すぐに立ち上がり、再び手で胸と股間を隠した優香はそう呟くと、サッと振り返り階段を上って逃げ出した。

「おや、どこ行くのー? 玄関はそっちじゃないよ」

 言いながら追ってくる男。優香はもうなりふり構わず両手を離すと、背後に迫る男を振り切ろうと全力で階段を駆け上った。その丸見えのお尻をカメラで撮り続ける男。

「いいねいいねー。大きくて、でも引き締まったお尻。ほら、もっと腰振って、イチ、ニ、イチ、ニ!」

 しかしつい数ヶ月前まで運動部で鍛えられていた優香の脚力である。日頃から運動不足の男はすぐに息を切らして歩き出してしまった。そしてその間に、逃げる優香は男を引き離して階段を上へ上へとどんどん上がっていく。

 そしてついにさっきまでいた屋上のドアが見えた。優香はそこへ向かいながらちょっと後ろを振り返る。大丈夫、男は付いて来ていない。屋上へ出てドアの鍵を閉めるだけの余裕は充分にある。

「ちょっとー、待ってよー」と下から男の息切れした声が響いてきた。

 優香は最後の数段を急いで駆け上がり、ついに屋上のドアの前にたどり着いた。

 そしてそのドアの取っ手を掴んで回す。

 が、ドアはびくともしなかった。押しても引いても、ドアはまったく開かなかった。まるで中から鍵が掛かっているとでもいうように……

 優香の顔が青ざめていく。

(う、うそ……そんなはずは……)

 しかしドアはやっぱり開かない。そしてそうしているうちに遅れていた男の足音がゆっくりとこちらへ迫ってくる。

(なんで、ねえ、何で開かないの!)

 理由は単純なことだった。そう、つまり屋上に人がいて鍵が掛かっているのだった。でも一体誰なのか? そう、そんなことをする人間は他にいるはずがない。千夏である。千夏が、先程からの二人のやり取りを窺っていて、やがて優香が屋上へ逃げて来ることを予測してそれをあらかじめ阻止しておこうとしたのだった。千夏の予想は的中した。そして、ドアの向こうに締め出された優香は、もうどこへも逃げ込む場所もなく、全裸で、男のやってくるのを待っているしかない。

 なお、このカメラ小僧の出現は千夏の予定にはなかったことだった。いわばちょっとしたハプニング、予想外のちょっとした応援といったところだろう。

 しかしそのちょっとしたハプニングが、身を隠す布切れ一枚ない全裸の優香を地獄のどん底へと突き落とすことになるのだった。
  1. 2011/03/05(土) 08:44:45|
  2. 優香
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優香 第十二章 2

 屋上に繋がっている糸を、窓から腕を伸ばして掴みながら、じっと実行のタイミングを窺っている千夏。その糸の先には、屋上の手摺りに干した、優香の衣服のすべてである体操服が乾かしてあるのだった。

 一方、そんなこととはつゆ知らず、屋上でひとり服の乾くのを待っている優香は、千夏がいなくなって心細くなると同時に、学校の屋上で、服を脱いで全裸になっている現在の自分の状態を(その非常識性を)改めて意識するのだった。まったくそれは異様な光景だった。見晴らしのいい白昼の屋上で、上履きと靴下だけを履いた女子高生が、胸も露わに、股間はまる出しで、つまり素っ裸で、ぼんやり日向ぼっこをしている……。こんなところをもし誰か人が見たら間違いなく露出狂と思うことだろう。

(ああ、あたしこんなところで何て格好してるんだろう……)

 優香は組んだ腕で胸を隠して、しゃがみながら、目の前の手摺りに干してある自分の体操着をじっと見守っていた。その熱い視線が濡れたシャツとブルマーを早く乾かすとでもいうように。

 屋上の下からは、向こうのグラウンドから、体育祭の賑やかな声や音楽が響いてくる。

 雲ひとつない空から、太陽が、秋のひんやりした空気を心地よく温めている。

 また、眠気を誘う微風が時折なま温かく屋上を吹き渡るのだった。

 そしてそんな秋晴れのうっとりするような気候の穏やかさのうちに、優香の頭は次第にぼんやりしてくるのだった。きっと今朝から休む暇なく受け続けた屈辱の連続に、精神がくたくたに疲れていたせいもあるのだろう。裸とはいえ、ともかくやっと独りきりになれたという安心感が、優香の張り詰めた心に束の間の休息を与えたのだった。

 重く垂れ下がってくるまぶた。温かい陽射しに背中を照らされながら、頭をこっくりこっくり…… そうやって数分が過ぎていった。そのあどけない寝顔に浮かぶ微笑みは、今朝からの屈辱や不安を一切忘れ去ったかのように清らかな、穢れを知らない十八歳の乙女そのものの表情だった。

 と、そこへまた微風が温かく背中を撫でる。優香はもう頭をこっくりこっくりするのをやめて、組んだ腕を枕に完全に頭を沈めてしまっていたが、そのとき突如悪い予感がサッと頭をかすめた。そして何かに弾かれたように目を覚ました。

 次の瞬間、顔を上げた優香の目に、信じられない映像が飛び込んできた。

(う、うそでしょ……!)

 優香は自分の目を疑った。手摺りに干しておいた自分の体操着がなくなってしまっているのだった。

 数秒のパニック状態。それが過ぎると、今度はたちまち心が凍りついてしまう。それも当然である。何しろつい数分前まで目の前にあった自分のシャツとブルマーが、影も形もなくなっているのだから。そしてまたその二つの衣服が、現在自分の持っているすべてであったのだから。

 もう疲労も眠気も一気に吹き飛んでしまった。優香はまだ何が起こったのか現実を受け入れられないまま、慌てて手摺りへ駆け寄った。

 夢ではなかった。自分の唯一の衣服である体操着は、屋上のどこにももはや存在していなかった。千夏が手摺りに繋いでおいた糸も(縛り方が甘かったのか)体操着と一緒になくなっていた。

 つまり自分にはもう着るものが何もないのだ。優香は自分の置かれた状況をはっきり理解した。そして理解すると同時に、顔がみるみる引き攣っていく。体を覆う一枚の布さえない素っ裸の状態で、学校の屋上に、たった一人取り残されてしまったのだ。

(なんで……ねえ、どこにいったの……?)

 そう自分に問いかけながら、優香は本能的に、手摺り越しに下を見下ろしてみた。が、遠すぎるせいか下の地面に自分のシャツらしき白いものは確認できなかった。あるいはどこか木の枝に引っ掛かっているのではないかと探してみたがよくわからなかった。しかしもし風に吹き飛ばされたとするならその地面のどこかにあるはずだった。そしてまたもし地面に落ちているとするなら、果たして彼女はそれをどうすればいいのだろう?

 優香は千夏の言葉を思い出した。もう屋上へは戻ってこないと言っていた。だから待っていても昼までは現われることはないだろう。ではその昼休みまでここにじっとして待っていようか? 屋上のドアには鍵が掛かっているので人に見つかる心配はないとしても、下の地面に落ちている自分の体操服(紛れもない自分の名前入りの体操服)を、誰か人が拾いでもしたならば、田辺優香がいま服を着ていないこと、そして裸のままどこか校内にいることがばれてしまうだろう。そしてその噂はたちまち広がり、学校中に知れ渡って、やがて屋上にいるのではないかと勘付いた生徒たちが、大勢群れをなして階段をここまで……

(いやっ……! それだけは絶対にいやっ……!)

 想像するだけで気を失いそうになる。屋上になだれ込んでくるたくさんの生徒たち。蔑みの視線、嘲笑、卑猥な悪口。そしてその中でどこへも逃げ場のない全裸の自分……

 そんな最悪の状況だけは、何としても避けなければならない。

 ではどうすればいいのか? 答えは一つしかなかった。

(取りに行くしか道はないのね……)

 優香はさんざん悩んだ末、ついにそう自分に言い聞かせる。何とか昼休みまでに、誰にも見つからぬまま(全裸で……)校舎の外へ出て自分の体操着を見つけ出さなければならない。でももし誰かに見つかったら……? そのときは即アウト、その場で露出狂の烙印を押されてしまうだろう。言い訳など通用するはずがない。

 やがて優香はドアへ向かって歩き出す。が、ドアを開いたところでしばらくためらう。もし人に見つかったらという不安が頭から離れないのだ。でもこんなところでぐずぐずしている暇はない。一刻も早く体操着を拾い出さなければならなかった。そこで優香は開いたドアから頭を出して聞き耳を立て、誰の足音も聞こえてこないのを確認すると、そっと忍び足で校舎の中へ入り込んだ。

 ひんやりとした空気が優香の露わな胸とむき出しの股間に突き刺さる。

 優香は激しい緊張と不安に震えながら、足音を立てないよう気をつけて、やがて階段を一段ずつ下り始めたが、それは同時に彼女をさらなる屈辱へ落とし込む、地獄の底行きの階段であった。

 こうして優香の校内全裸徘徊が始まったのだった。
  1. 2010/12/30(木) 00:23:34|
  2. 優香
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優香 第十二章 1

 1年生の女子たちにシャツをびしょ濡れにされてしまい、股間の露出に続いて、乳首も透けて丸見えになってしまった優香であった。

「何でこんな目に会わなきゃいけないの……こんなの恥ずかしすぎる……」

 と優香は泣きながら千夏に言うのだった。

 その千夏は(表向きだけ)なんだかんだと優香を慰めていたが、やがて、ふと何かひらめいたように、こんなことを言い出した。

「そうだ、いいこと思いついた!」
「なに? いいことって……?」
「方法よ。濡れて透けるんなら、乾かせばいいのよ」
「乾かす……の? でもどうやって?」
「いい場所があるのよ。さ、行きましょ! もうしばらく出場する競技もないことだし」

 そう言うと千夏は、まだ何やら訳がわからないでいる優香を引っ張って、グラウンドを歩いていった。観客たちが優香の透けた乳首をいやらしく見つめるのを掻き分けて、やがてグラウンドを出て、二人は校舎の方に向かっていった。


――――――――――――――――――――――――


 校舎に入った二人は階段を上へ昇っていた。外で体育祭が行われているので、校舎の中は誰も人がいなかった。

「ねえ、千夏ちゃん、どこに行こうとしてるの……?」
「大丈夫、行けばわかるから」

 千夏はそう答えて階段をどんどん上っていってしまうのだった。

 やがて二人は階段を昇りきった。屋上に着いたのである。

「よし着いた!」

 屋上に出ると千夏は上機嫌で言った。そして向かいの端まで行き、そこの手摺りから腕を伸ばして空を指さした。

「見てよほら! キレイな青空」

 たしかに雲ひとつない青空だった。風は秋のせいか少し冷たかったが、太陽が照っているので、屋上はぽかぽかして暖かかった。

「なるほど、わかったわ、千夏ちゃん。ここで乾かすのね?」
「ピーンポーン、正解!」
「ここなら早く乾きそうね」
「いい場所思いついたでしょ、あたし?」
「うん、千夏ちゃん天才!」
「さあ、じゃあもう答えもわかったことだし、早速取り掛かりましょ! その濡れた体操着を脱いで」
「え……?」

 優香は耳を疑った。

「え……? 体操着……脱ぐの?」
「当たり前でしょう? 乾かしに来たんじゃなかったの?」
「もちろんそうだけど。でも別に脱がなくても……例えばここに横になってるだけでも、いいんじゃない……?」
「だめよ、そんなことしてたら優香ちゃん風邪ひいちゃうよ。そんな濡れたままの格好で寝るなんて。大丈夫、絶対誰も来ないから。それにここのドアはこっち側から鍵を掛けれるようになってるから、もし誰か来ても入れないよ」
「う、うん、そうだよね……でも、やっぱり屋上で裸になるのは……」

 優香はまだためらっていた。

「もう、じれったいなぁ。せっかく優香ちゃんのためを思って連れてきたのに……それともこんなこと、おせっかいだったかな……? もし迷惑だったら、ごめんね……」

 と千夏は何だか急に元気をなくしてしまうのだった。優香はその様子を見るや、自分の優柔不断を責めた。

「ううん、迷惑だなんて全然思ってないよ。それどころか千夏ちゃんにはすっごく感謝してるんだよ。あたしの方こそごめんね。せっかく役に立とうとしてくれたのに、何か変な意地張っちゃって……」

 そして優香はもうためらわずに脱ごうと決心した。恥ずかしさはまだあったものの、千夏の友情を裏切るわけにはいなかった。優香はシャツの裾に手を掛け、さっとそれを脱ぎ去った。

 しかしいくら人のいない屋上とはいえ、ここは学校の、しかも野外に属する場所である。シャツを脱いで上半身裸になると、優香は紛れもない戸外の風を肌に感じて、途端に恥ずかしさを覚えるのだった。秋の乾いた風が乳首の先端を撫でるように吹き過ぎた。優香は肌寒さに思わず身震いすると、それとともに豊かな乳房が、柔らかそうに、ぷるんぷるん揺れるのだった。

「ね? これでいいわよね、千夏ちゃん?」
「うん……でもあとブルマも、脱がないと」
「ブルマ……も?」

 優香の笑顔が引きつった。

「そうよ。だって、ブルマも濡れちゃってるんでしょ? 脱がないと優香ちゃん風邪ひいちゃう……」

 と千夏はまたしんみりして言うのだった。

「そ、そうよね……もちろんブルマも脱ぐんだよね……」

 優香は笑いながら言ったが、しかしシャツに続いて、ブルマーまで脱がなければならない、つまりもう全裸にならなければならないのだ。優香の心は激しく動揺した。

 しかしもう脱がないわけにはいかなかった。孤独な立場に置かれている優香にとって、千夏はいまたった一人の友達といえる存在だった。その友情をこんなつまらない自分のわがままで台無しにするわけにはいかない。優香はそう思うと、もう迷わずブルマーに手を掛けた。

すでに股間もお尻も丸出しのブルマーだったとはいえ、それでも一応穿いている服ではあった。だからブルマーを下ろし、足首から抜き取ると、優香は急に腰周りが寂しくなり、あらためて恥ずかしさを覚えるのだった。もう何も身に付けていない。何も体を隠すものがない。いや、上履きと靴下だけは履いたままだったが、しかしその上履きと靴下を履いているという不自然さがかえって、自分が裸であるという感覚を強くするのだった。

「ああ、やっぱり恥ずかしい……」
「ほんのちょっとの辛抱なんだから、そんなこと言わないの。さ、脱いだらそれを干しましょ、貸して」

 そう言うと千夏は優香の手から服を取った。

 と、優香にはもう自分の裸を隠す一枚の布もなくなった。つるつるの股間の割れ目を風がひんやりと撫でて通る。白いお尻が緊張で固くなる。

 やがて千夏は優香の脱いだシャツとブルマーを屋上の手摺りに広げて干した。

「これでよしっと。あとはこのまま乾くのを待ってればいいだけね」
「風で飛ばされないかしら……?」
「大丈夫、ちゃんと洗濯バサミを付けといたから。洗濯バサミには糸が付いてて、その糸をこの手摺りに縛りつけてあるの。ね、それなら飛ばされっこないでしょ?」
「うん、そうだね……」
「だからあとはぼんやりひなたぼっこでもして待ってればいいわ。乾いたらまたそれを着て、グラウンドに来てちょうだい」

 そして千夏は言いながら、出口へ向かって歩いていくのだった。

「ねえ、ちょっとどこ行くの?」
「え? あたしはグラウンドに戻るよ。もしこのまま一緒にいたら、二人が姿を消してることを田崎が怪しむかもしれないでしょ?」
「そ、そうよね……」
「だからあたしはもう戻ってこないから、優香ちゃんはここにじっとして乾くのを待ってなきゃダメよ」

 そして本当にいなくなってしまった。

 取り残された優香は、千夏が出ていくと急いでドアの鍵を閉め、誰も入って来られないようにした。が、それでもやはり心細かった。学校の屋上でたった一人、生まれたままの姿でいるなんて……

 一方千夏は、全裸の優香を屋上に残して、グラウンドへ行くと思いきや、そのまますぐ下の階、屋上の真下の部屋へ入っていった。

 そしてその部屋の窓の向こうに、糸が垂れ下がっているのを見て、にやりと意地の悪い笑みを浮かべた。

(よし、計画通りね……)

 その垂れ下がっている糸というのは、つまり、屋上の優香の体操着に付けた洗濯バサミに繋がっているものだった。風で飛ばされないように手摺りに縛り付けたというのは嘘で、実際はこうして下へ垂らしておいたのだった。

 が、一体何のためなのか?

(さて、ここからが本当の体育祭の始まりよ)

 千夏は窓を開け、腕を伸ばしてその垂れ下がっている糸を掴んだ。そしてにやりと笑みを浮かべながら、実行のタイミングを測り始めるのだった……
  1. 2010/11/08(月) 18:05:02|
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優香 第十一章 16

 トイレの個室に閉じこもった1年生女子に、自分の穿いていたブルマを奪われ、下半身裸にされたまま、さらにいま、着ているシャツをも、脱ぐよう命令された優香だった。

「さあ早く脱いでください。じゃないといつまでもそのまま下半身素っ裸の状態ですよ」
「……」

 もうシャツを脱がなきゃ終わらないと優香は思った。

 だが、いまここでシャツを脱いで渡したら、もう自分には何も着るものがなくなってしまう。学校のトイレで、しかも体育祭中に、完全な全裸になってしまうのだ……

「本当に、確認したらすぐ返してくれます……?」
「ああ返すよ。ぐだぐだ言ってないで早く脱げよ」

 脱いだら全裸になってしまう、しかし脱がないと今の下半身裸の格好のまま、いつまでも……

 優香はシャツの裾に手をやった。

「あ、やっと脱ぐ決心してくれました?」

 優香は着ているピッタリしたシャツを、少し苦労しながら脱いでいった。するとやがてそこから豊かな乳房がこぼれ落ちた。非常に弾力性があり、脱ぎながらぷるんぷるん揺れている……

 やがてシャツの袖から腕を抜くと、ついに優香は生まれたままの姿になってしまった。

「先輩、ブラもしてないんですね?」
「もう本物の露出狂ね。早くシャツをこっちによこしなさい」

 優香はいま脱いだばかりのシャツを上から個室に投げ入れる。

 と、もう優香には何も着るものがなくなってしまった。胸を隠すための布一枚、布きれ一枚持っていなかった。

「うわぁ! 大きなおっぱい。ちょっと! 隠すんじゃないよ。気をつけしな!」

 優香は言われるがまま気をつけをした。

「それにすごいキレイな乳首! こんなキレイなピンク色の乳首あたし初めて見た~!」

 そしてその1年生の女子は指で優香の乳首をいじり始める。

「ちょっと……! やめ……触らないで……!」

 しかし相手は構わずいじり続ける。優香のキレイなピンク色の乳首を、つまんだり、撫でたり、転がしたり、引っ張ったり……

「あれ、先輩の乳首固くなってきた! もしかして感じてるんですか?」
「感じてなんか……ねえ、シャツの確認はまだ?」

 そう優香は呼びかけたが個室の中からは何の反応もない。優香は心配になって繰り返す。

「あの、確認はまだ終わらないですか?」

 するとそのとき、個室の中でジャーッと水を流す音が聞こえた。たちまち優香の顔が青くなる。

「いやぁぁぁっ!」

 やがて個室の鍵が開き、中に入っていた女子が出てきた。その手には何も持っていなかった。

「確認終わりましたよ。穴は開いてないみたいでした」
「それでそのシャツは? あたしのブルマーは?」
「ああ、汚れてたんで洗濯しました」

 優香はもう完全に便器に流されてしまったと思った。もう自分には何も着るものがない。何も体を隠すものがない。このまま全裸で、トイレの外へ、人の大勢いるグラウンドへ、出ていかなくてはならないのだと思った。

「ひどい……! そんなのひどすぎる……」
「せっかく洗ってあげたのにひどいとは何よ! ちゃんとキレイになってるか確認してよね、ほら!」

 そう言ってその女子が便器の方を指さすと、そこには優香の白いシャツと紺のブルマーが、流されずに、便器に詰まっていた。

「じゃあね先輩。また汚くなったらいつでも言ってね。あたしが洗濯してあげるから」

 そう言うと、その1年生の女子たちは、便器の底から自分の体操着を引っ張り出している全裸の優香をその場に残して、トイレを出ていった。

 残された優香は、体操着を便器に突っ込まれるという、充分ひどい仕打ちだったにも関わらず、ともかく流されずに済んでホッとした気持ちになるのだった。

 そして取り出した体操着を洗面所で洗い直した。もちろん全裸で。

 しかしいざ着てみると、優香は遅ればせながら、さっきの1年生たちがした仕打ちのひどさに気づくことになった。

 優香の着ていた白いシャツは、もともとサイズが異常に小さく、体にぴっちりしてしまっていたのだが、それが今は濡れてさらに体にぴっちり貼り付くようになり、そしてまた、もともと浮き上がっていた乳首が、いまはもう濡れたシャツに完全に透けて色まではっきり見えてしまっていた。乳輪の大きさ、乳首の色、形、さらには先端の突起の割れ目まで、はっきりわかるようになっていた。これではもう何も着ていないも同然だった。

 やがて優香がトイレから外に出て、グラウンドに現われると、観客はこの異変に気づかないわけがなかった。

「今度は何があったんだ。胸が完全に透けてるじゃないか!」
「乳首のピンク色が、もうはっきり見えちゃってるよ」
「下が飽きたから今度は胸を見てもらおうっていうわけね。ホント最低ね!」
「だったらもう素っ裸で体育祭したらいいじゃない! そんなに裸見せたいのなら」

 優香はもうおま○こだけでなく、今は胸の乳首まで人に見せて歩かなければならないのだった。もう恥ずかしさで死にそうなほどだった。

 やがて、今までどこに行っていたのか、千夏が、優香のもとへ現われた。

「どうしたの? その格好!」

 優香は泣きながら事情を話した。

「そんなことがあったの! ひどい! それも年下の1年生に…… もしそうと知ってたら、あたし絶対助けに行ったのに……!」

 ぼろぼろの精神状態にあった優香は、その千夏の言葉に非常に慰められたのだった。しかし、千夏は、優香に事情を聞くまでもなく、その一部始終を、トイレの窓からすべて見て知っていたのだった。

 こうして自分とは何の関係もなかった1年生の女子からも辱めを受ける優香だった。

 悪夢の体育祭はまだまだ終わりそうにない。
  1. 2010/11/03(水) 08:14:07|
  2. 優香
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優香 第十一章 15

(もうやだ……もう堪えられない……もうあたし、生きていけない……)

 優香はグラウンドの横のトイレの洗面台で自分の脱いだブルマーを泣きながら洗っていた。ブルマーを脱いでいるのでもう下半身は素っ裸だった。しかしおしっこの汚れを取らなければいけないので裸になるのは仕方ないことだった。

 目の前の鏡に自分の惨めな姿が映し出されている。つるつるのおま○こ丸出しの、下半身裸の姿。優香は自分でそれを見ないように下を向いて洗っていた。

 やがて洗い終わると、水に濡れたブルマーを雑巾のようにしぼった。そしてそれをすぐには穿かず、蛇口の横の台の上に置いた。まだ体の汚れを落としていないからだった。

 優香は片手で水をすくってまずお尻を洗った。おしっこと砂で汚れた真っ白なお尻。

 続いて、太もも、膝、ふくらはぎと順々に足を洗っていく。誰か人が来ないうちにと素早く洗い流すのだった。

 やがて、それが終わると優香はちょっと入口の方を見た。

 そしてためらいながらも洗面台に片足を上げて、おま○こを洗い出した。おしっこと砂で汚れきっている。向かいの鏡に自分の女性器が大きく口を開けて映し出される。優香はそれを見ると耐えがたい屈辱を感じるのだったが、バイキンが入っているといけないので少し入念に洗わなければならなかった。石鹸で手を泡立て、指を少し中の方まで入れる。砂はその中の方にまで入っていた。

(ああ……学校のトイレであたし、何してるんだろう……)

 優香は目が合ってしまった鏡の中の自分を見て思うのだった。下半身素っ裸で、片足を洗面台の上に乗せて、自分の女性器を洗っている女…… それは自分で見ても頭のおかしなイヤらしい女の姿だった。

 と、そこへ何やら外から数人の女子の声が聞こえてきた。足音がこちらに近づいてくる。

「……それでさあ、彼氏にお前ちょっと痩せろよって言われたの」
「あははっ! 超ウケる~」
「スカートのファスナー壊して弁償って、マジ最悪だよね~」
「それでさ、レジで店員にお金払おうとしたの。そしたら……」
「……」
「……」

 トイレに入ってきた三人の話がぴたっと止まった。なぜなら目の前に、下半身裸で股間を洗っている優香の姿を見たからだった。

 優香は顔を真っ赤にして慌てて洗面台から足を下ろした。水を止め、石鹸の泡のついた股間を手で隠す。そうしてうつむきながら、入ってきた三人が通り過ぎるのを待った。

 三人は嫌味たらしく、

「なんか臭くない?」
「ホントだ、何かおしっこ臭い」
「今度はトイレでオナニーですか。お楽しみ中のとこ邪魔してすいませんねえ」

 三人とも1年生の女子だった。今年から廃止されたブルマーではなく、ハーフパンツを穿いているので一目でわかった。

「あの、オナニーならどこか別の場所でやってくれませんか? あたし手を洗いたいんですけど」
「ご、ごめんなさい……」

 と言って優香はちょっと脇へ退いた。

「あれ、こんなところに黒い雑巾があるよ~」

 そう言ってその1年生は洗面台の上に置いてあった優香の洗ったブルマーを取り上げた。

 すると向こうの個室の中から仲間の女子の声がした。

「あ、ちょっとそれ貸して~! 何かこの便器の端っこ汚れてるんだよね~」
「うん、投げるね!」

 そう言うとその1年生女子は、その持っていた優香のブルマーを、個室の上から投げ入れた。

「ちょっと何するの……やめてっ!」

 優香は必死に防ごうとしたが遅かった。自分の穿くことのできるたった一枚のブルマーを、鍵を掛けた個室の中に、投げ込まれてしまった。

「ちょっと……! ねえ返して! あたしのブルマー!」
「先輩のブルマーならないですよ~ あたしの持っているのは、ただの汚い雑巾ですから」

 優香は下半身裸の姿のまま、ドアを何度もノックするのだった。

「ねえ便器の汚れ取れた~?」とブルマを投げ入れた女子が問い掛けた。
「うん取れた。何だろう、うんちだったのかなぁ?」
「うんち? 汚ったな~い!」
「もういいでしょ……ねえ、終わったなら早く返して!」

 優香はもう泣きながら、中にいる1年生女子に頼み込むのだった。

 しかし中の女子は、優香の声が聞こえないふりをして言った。

「この雑巾、もう汚くなっちゃったから、使えないね」
「うん、捨てちゃえば」
「トイレに流せるかな~?」
「やめてぇぇっ……! それだけは、絶対にやめて……」

 そんなことをされたら、もう優香には穿くものがなくなってしまう。下半身裸で、女性器を晒したまま、トイレの外へ出なければいけなくなる。そんなことになったらもう気狂い沙汰だ。それだけは何としても阻止したかった。

「お願いします……あたしのブルマ、返してください……」
「うるさいなあ、だからブルマーなんか持ってないってさっきから言ってんだろ!」
「じゃあその雑巾を……返してください」
「あはは! 雑巾だってさ。この雑巾あんたのだったの?」
「はい、あたしのです……」
「なにが?」
「その、黒い雑巾……」
「あはははは! 黒い雑巾だって、マジウケる~!」

 個室の中からも外からも起こる笑い声。すると洗面台の前にいた女子が、優香の裸の下半身を見て言った。

「あれ~! じゃあ先輩、ブルマーはどうしたんですか~? いま下半身になんにも穿いてないようですけど~」
「そ、それは……」

 1年生女子の意地悪な質問に、言葉を詰まらせる優香だった。

(なんでこんな年下の子たちに、意地悪されなきゃいけないの……)

 その年下の子たちの意地悪な質問はまだ続く。

「先輩、それにもしこの雑巾がブルマーだったとしたら、じゃあ先輩の下着はどこにあるんですか? どうしてパンツ穿いてないんですか~?」
「それは、あの……」
「あ、もしかして先輩、パンツ穿かないで体育祭に出てたんじゃないですか?」
「……」
「答えてくれなきゃ、雑巾返しませんよ」
「……はい、そうです」
「なにがそうなの?」
「下着を穿かないで、体育祭に出てました……」
「マジ! あの股間に穴の開いたブルマーで?」
「はい、あの穴の開いたブルマーで……」
「最低な女ね」
「……」
「あ、そういえばあたしの持ってるこの雑巾にも、たしか穴が開いてたなぁ」
「だからそれはあたしのブルマ……」
「この、ぞ・う・き・ん……」
「その雑巾……ねえ、もうホントに返してちょうだい!」
「もう返すよ。いつまでもこんなバカな芝居に付き合ってる暇はないの。でも、その前にちょっと……シャツ脱いでくれない?」
「シャツ……? どうして、脱ぐの?」
「ほら、あんたの持ち物って穴が開いてばかりでしょ? この雑巾も、それからなくなったブルマーも。だから今あんたが着てるシャツも穴が開いてるかもしれないから、あたしがちょっと確認してあげんのよ」
「開いてないです、穴なんて……」
「ちゃんと調べてみなきゃわからないでしょ。さあ早く脱いでください。じゃないといつまでもそのまま下半身素っ裸の状態ですよ」
「……」

 もうこれは脱がなきゃ終わらないと優香は思った。
  1. 2010/11/03(水) 07:11:20|
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優香 第十一章 14

 ついに優香たちはスタートした。

 優香はもう股間のローターのことも忘れて必死に走った。

 半周が過ぎた時点で、優香たち三人が先頭に立った。3組と5組が追走するがスピードが違う。もう優香たちの一着は確実なものに思われた。

「いいぞー! 行け! そのまま!」
「転ばないように、慎重に!」

 優香たちはグングン後ろを引き離す。カーブも難なく曲がり切り、あと残すは最後の直線だけだった。直線の真横には、たくさんの観客が競技を見守っていて、選手たちに声援を送っている。

(あともう10メートル……それだけ、お願い……!)

 優香は祈りながらも、もうここまで来れば大丈夫だろうと半ば安心していた。まさかこんな大事な場面でローターを振動させはしないだろうと。

「よし、勝てるぞ!」
「あと10メートル!」

 9,8,7,6…… そして残り5メートルとなった。後とはもう10メートル以上差がある。

 が、ここで事件は起こった。

 もうゴールを目前にして夢中で走っていた優香の股間が、これまでにない激しさで、突如振動しだしたのだ。

「いやぁぁぁっ……!」

 悲鳴を上げながら優香の腰が崩れていく。そして地面に尻餅をついたが、そのまま走っていこうとする二人の男子の勢いに両足は左右に引っ張られ、観客席に向かって、股間がおっぴろげの状態になった。

「いぁぁぁんっ……!」

 目の前の観客との距離は1メートルもなかった。だから足をおっぴろげた股間に花を咲かせている、優香の濡れたおま○こが、そこにいる者にははっきり見えた。

「やだ、いやらしい!」
「まあ! まる見えになってるわ……」

 ローターの振動はなおも続いた。それは今までにない激しさで(強弱の目盛りを千夏が最大にしたのだ)優香の股間を刺激した。

「いゃぁぁっ……! ぁぁぁん……!」

 優香はもはや立つことも、足を閉じることもできなかった。観客におま○こを丸出しにしていることも忘れて、羞恥と快感の交差した、絶望的な興奮状態にいるのだった。

「やめ……て……ぁぁん……やめ……」

 やがて刺激は絶頂に達しつつあった。と、もう興奮に気が遠くなっていた優香は、突如股間から力が抜けていくのを感じた。そして、目の前で唖然として見守っていた観客は、その優香のおっぴろげられた股間から、ピンク色の何やら濡れた物体が滑り出したのを見た。

「おい、股の間から何か出たぞ!」
「震えてるぞ、ローターじゃねえか?」
「あんなもん股間に入れてたなんて、とんでもない女だな!」

 観客の声援は一気に悲鳴と喜びに変わった。ある者は目の前に広げられた美少女のおま○こを身を乗り出して覗き込み、またある者(特に母親など女性)はそのあまりの卑猥さに思わず顔をそむけてしまう。

 優香の頭の中はもう真っ白、ほとんど気を失いかけていた。

 そして優香は刺激の余韻と、ローターが抜けたことによる気の緩みのためか、体全体の力が抜け、やがて股間から、透明な液体を(大量のおしっこを)流してしまった。

 乾いた土の地面が尿で浸されていく……

 見守る大勢の保護者や、生徒や、知人の前で、優香は、おもらしをしてしまったのだった。


――――――――――――――――――――――――


 その後も立ち上がることができなかった優香のせいで、優香のクラスは、結果最下位に終わってしまった。

 競技後に優香がまずしたことは、クラス全員の前での謝罪だった。

「あやまって済む問題かよ!」
「そうよ、あなたのせいで負けたのよ!」
「それもあんないやらしいもの股間に入れて……」
「みんなの前でお漏らしまでして。うちのクラスはもう学校中の笑い物だわ!」
「ご、ごめんなさい……」
「もっとちゃんとあやまれ! 土下座だ、土下座してあやまれよ!」
「……」

 そして優香は観客・生徒がまだ騒然と見つめている中、クラスメートに向かって膝を付き、土下座をしたのだった。土下座をした優香の突き出された尻は、自分の漏らしたおしっこでまだ濡れていて、さらに大量の砂にまみれて汚れていた。

 観客の失笑、野次、ひそひそ話…… 田辺優香という痴女の名前が口から口へ伝わっていく。

 優香はそれまで堪えていた涙をもう抑えることができず、泣きながら、クラスメートに土下座してあやまり続けるのだった。涙と砂とおしっこで全身まみれさせながら、そしてむき出しのおま○こをまだひくひくさせながら……
  1. 2010/11/03(水) 00:01:36|
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