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羞人たち

趣味で書いた羞恥小説 18禁です。

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優香 第一章 2

 教室へ入るとクラス中の視線が一斉に優香に集まった。ついこの間まで真面目な膝丈のスカートだったはずの田辺優香が、突然股下5cmの短すぎるスカートを穿いて現れたので驚くのも無理はなかった。

「おい、見ろよあれ」
「パンツ見えるんじゃないか」
「田辺さんって真面目ぶってて実は結構エッチだったりしてね」
「あたしには絶対無理だわ。あんなの穿くくらいだったら死んだ方がましよ」
「ちょっとかわいいからって調子に乗ってるのよ」

 クラスメートにじろじろ自分のあらわな太股を見つめられて、優香は死ぬほど恥ずかしかった。が、脅迫されていることは秘密にしておかなければならなかった。

 席へ着くとさっそく親友の香織が優香のもとへやってきた。

「ねえ、みんな優香のこと噂してるよ。そのスカート、どうしたの?」

 親友の香織といえども、ここは本当のことを話してはならなかった。優香はいつもの明るさを装った。

「スカート? う、うん、ちょっと気分転換に…」
「いくらなんでも短すぎじゃない?」
「自分でも失敗したなって思ったんだけど、別のスカート持ってなかったから、それで……」
「あたし予備のスカート持ってきてるから、貸してあげようか?」
「い、いや……大丈夫、気にしないで」
「そう、でも……」

 でも、椅子に座っているだけでスカートの後ろがずり上がり、パンツが見えているのだと香織は言いたかったのだが、さすがにそこまでは言えなかった。

「優香、昨日から何か変だよ。部活にも最近来ないし」
「ううん、大丈夫。何も変なことなんかないよ。今日は部活にもちゃんと出るから」
「そう、ならいいけど…」

 そのときチャイムが鳴ったので、話はそれきりで香織は自分の席へ戻っていった。

 それは最初考えていた以上の屈辱だった。最初は、そう、椅子に座ってじっとしていればどうにか耐えられると思っていた。しかしそれが間違っていた。椅子に腰掛けるだけでもうその短すぎるスカートは下着を隠すだけの長さを欠いてしまうので、授業中、優香は常に下着を晒していなければならなかった。

「おい見ろよ、あいつパンツ見えてるぞ」
「ホントか。お、白だ。田辺の白いパンティーだ」
「あれ絶対わざとよね。男子に見えるようにわざとしてるのよ」
「同じ女として最低ね。真面目そうな顔してきっと言われれば誰とでもエッチしちゃうのよ。あんた後でやらしてもらえば?」
「ば、ばかなこと言うなよ」

 そんな囁き声が後ろから聞こえるのだった。優香は恥ずかしくて授業どころではなかった。だから教師に指されたとき質問を聞いていなかった。

「答えがわからないならまだしも、聞いていなかっただと?」と言ってその教師は優香のスカートをちらと見た。「たるんでる証拠だ。罰としてそのまま立ってろ!」

 優香は自分に否があるのでおとなしく従おうとした。しかしそのとき彼女の真後ろの席の男子が言った。

「先生ぇ。前に立たれると黒板が見えないんですけど」
「ん、そうか?」
「はい、田辺さんのお尻しか見えません」

 教室中にクスクス笑う声が広がった。

「じゃあ、前に出て…」
「でも前に立たれると気が散って今度はみんなが迷惑すると思います」
「じゃあ、どうしようか…」

 するとその男子は意地悪く笑った。

「机の上だったら、大丈夫だと思います」

 誰もが耳を疑った。とりわけ優香は、それまで恥ずかしそうに俯いていた顔を思わず上げた。

「机の上に立つんだったら、黒板も見えるし、みんなの気も散らないと思います」

 優香は振り返って言った。「そ、それじゃ…」

「お前は黙ってろ!」という教師の怒鳴り声。「お前に決める権利はない!」そしてにやりと笑った。「先生は別にどちらでも構わん。みんなが授業に集中できるならそれでいい……どうだ?」と言って教室中を見回した。「反対のやつはいるか?」

 何人かの生徒が同情まじりの顔をしていたが、誰からも何の答えもなかった。というのも男子は当然、学校一の美人の呼び声高い優香の恥ずかしい姿を見たかったわけだし、仲の良かった女子たちも、日頃の嫉妬と今日の優香の短いスカートに対する同性としての反感から、少し懲らしめてやりたいという気持ちが働いていたからだった。

「じゃあ、みんな賛成のようだから、田辺、机に上がりなさい」
「そ、そんな…」
「早くしろ。授業を遅らせる気か。もし従わないなら、質問を聞かないうえ、授業の妨害をするということで成績はないものと思え。そんなやつに試験は受けさせられない」

 優香はそれでもまだためらっていた。その間にも時間は流れていく。

 と、そこへ彼女の携帯にメールが入った。彼女は机の下で即座に読んだ。開いて見るまでもなかった。教師の言うことに従えという命令だった。

 もう逃げ道はないと優香は悟った。
  1. 2009/05/27(水) 09:27:38|
  2. 優香
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優香 第一章 1

 スカートを奪い去られたあの瞬間から、優香の人生は180度変わってしまった。

 翌朝、扉を開けて家を出た優香は、玄関の門のところで立ち止まり、憂鬱そうに溜息を吐いた。季節は初夏だった。通りへ出ると初夏の爽やかな風が彼女の高校の制服のスカートを揺らした。

「いやっ!」

 股下5センチほどの、短すぎるスカートがめくれると、白いパンティーがあらわになった。

(こんなのやっぱり無理……)

 優香は自分のスカートを見下ろした。これでは風が吹かなくても、ちょっと屈んだり背伸びをしただけで下着が見えてしまう。学校を休もうかと思ったが、そんなことをする勇気は彼女にはなかった。もし命令を無視してそんなことをしたら、それこそ自分の人生は台なしになってしまう。つまり、あの彼女の裸の写った写真を学校中にばらまかれてしまうのだ。だから、写真の公開はなんとしても防がなければならず、そのためには、メールの命令に従うしかなかった。

 再び下を見下ろすと、むき出しになった自分の白い太股が、ほとんど足の付け根まで露出して、風が直接下着の股間を撫でるように通ってひんやりとした。

「他に道はないのね」

 優香は決心して歩き出した。が、この短すぎるスカートでは、スカートを穿いているという感覚がなく、まるで下半身裸の状態でいるような気分だった。

 人通りの多い道へ出ると、さっそく人々の好奇の視線が彼女の短すぎるスカートに集まった。サラリーマンやOL、優香と同じ年頃の男女の学生、信号に停止中の車の運転手まで、彼女のあらわな太股を見ない者はなかった。男は半分にやけたいやらしい目つきで、逆に女は蔑みの冷たい眼差しで。駅の階段を上るとき、カバンでお尻を隠していたら、後ろにいた別の学校の女子高生二人組が、彼女に聞こえよがしの声で話し出した。

「あそこまで短いスカート穿いておいて何隠してんのよ」
「ホントはパンツ見て欲しくてしょうがないくせに」
「あんたの汚いパンツなんか誰も見たくないんだよ。この変態女」
「ていうか白いパンツ見えてるし」

 優香は顔を真っ赤にしながら階段を上って行った。

「恥ずかしがるくらいなら最初から穿くなよ」
「ああいう顔だけ真面目ぶってる女が一番むかつくんだよね」

 ホームで電車を待っている間も、電車の中でも、優香は周囲の注目を浴び続けた。不良少女でも穿かないほど短いスカートを穿いているのに、その穿いている本人の顔は、運動部系の明るいしっかりしていそうなタイプの女子高生であるというギャップがさらに人々の関心を引き付けるのだった。

 電車の中で、吊り革につかまって立っていると、目の前の座席に座っていた若いOLが、あるとき優香の顔を見上げ、睨みつけると言った。

「あの、気付いてるんならいいんですけど、ここに座ってると見えるんですよ、あなたの白い下着が。正直言って、朝っぱらから迷惑なんで、そんなに見せたいんなら誰か見てくれる男の人の前に行ってもらえませんか」

 他の乗客にも聞こえる声の大きさだったので、周りにいた人間がそのとき一斉に振り向いて笑った。死ぬほど恥ずかしかったが優香はそのOLに頭を下げて謝り(謝って頭を下げると後ろから彼女のパンツが丸見えになった)、ドアの近くに場所を移して、それ以降ずっと俯いたまま泣きそうな顔をして、優香は自分を見つめる人々の冷たい視線に耐えていた。
  1. 2009/05/27(水) 09:10:38|
  2. 優香
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優香 序章 4

 スカートを脱ぎ、下半身下着姿になった優香は、そのとき自分の携帯が震え出したのを見て跳び上がらんばかりに驚いた。

「ぎりぎり間に合ったね」

とメールには書かれていた。

「でも次からはもう考えている時間はないよ。メールを読んだらすぐ行動しないと、今のように校門に貼り出すから、そのつもりで。では、次の命令。それは今あなたの前に置いてある紙袋を持って、すぐ隣の女子トイレに向かうこと。ただそれだけのこと。簡単だろ? ただその際、脱いだスカートはその場に置いていくこと。ではこれも一分以内。始め」


(そんな、このままの格好でなんて、そんなこと……)

 そんなこと、優香にはできるはずがなかった。が、今はもう迷っている暇はなかった。やるしか他に道は残されていないのだ。

 実験室のドアを開け、外の廊下に出ると、そこのひんやりした空気が、優香のあらわな太腿と下着だけの股間を冷たく撫で付けた。廊下はひっそりしていた。どこからも足音は聞こえてこなかった。しかしいつ人が現れてもおかしくなかった。もし今のこんな状態の自分に出くわしたら、その人は私をきっと変態と思うだろう。そうなればもう一巻の終わりだ。

 トイレまではほんの数メートルしかなかったが、そこまで走っていく時間が優香には非常な長さに感じられた。

 トイレの個室に入り鍵を閉めるとすぐまたメールが届いた。

「今度は早かったじゃないか。だんだんお利口さんになってきたね。逆らってもしょうがないことがようやくわかってきたかな。じゃあ、いよいよ最後だ。といっても最後のは、別に命令でもなんでもないから、優香さん、あなたのご自由に。今あなたの持っているその紙袋の中のものを着ること、それだけのこと。」

 優香はすぐさま紙袋の中を見た。高校の制服のスカートだった。彼女は一瞬ほっとしたが、続いてそれを手に取ってみて唖然とした。それは、制服のスカート、といっても見るからに短い、陸上のショートパンツほどの丈しかないスカートだったからである。

(なにこれ…こんな短いスカートを穿けっていうの?)

 とはいえ、スカートもなにもないパンティーだけの今の状態よりは遥かにマシだった。こんないやらしい短いスカートでさえ今の自分にとっては頼りになるのだ。そう思うと優香はなおさら現在の自分の惨めさを痛感せざるをえなかった。そしてそうした屈辱的な思いを抱きつつ、彼女はみずからその卑猥な短いスカートに足を通した。

 が、実際に穿いてみて、それは予想以上のいやらしさだった。なぜならそのスカートはかろうじて股に届くほどの丈しかなかったからである。ほんのちょっと屈んだり、伸びをしただけですぐパンツが見えてしまうのは確実だった。足に纏わり付くスカートの感じがまったくない。というよりまるで何も穿いていないような感じさえするのだった。

(なによこれ、いやらしい! こんなの穿いてたら下着がまる見えになっちゃうじゃない。まるで変態……頭のおかしな人の穿くものよ)

 そう思った優香は実験室に戻ってすぐ元のスカートに穿き変えようと思った。もう命令は終わったのだ、あとは自分の自由にしていいとメールには書いてあった。

 しかし実験室に戻った優香はそこでたちまち絶望のどん底へ突き落とされた。

「う、うそでしょ…」

 スカートが見当たらないのだった。床にも、テーブルにも、どこにも……。代わりにテーブルの上に手紙を一枚見つけただけだった。手紙にはこう書かれていた。

「優香ちゃんへ。今日のところはこれで勘弁してあげる。だから後はご自由に。そのかわいいスカートを穿いて帰るのもよし、嫌ならパンツだけで帰るのもよし。あ、露出狂の優香ちゃんのことだから、パンツだけの方がいいかな。もしそれでも物足りなかったらパンツも脱いじゃっていいからね。お○んこ丸出しで帰ってもいいんだよ。でもスカート買い替えたり、下に何か着たりするのは駄目だよ。そうしたら写真はばらまくよ。あと今日の一部始終はちゃんとカメラで撮ったから、公開すれば優香ちゃんの変態ぶりがみんなにばれちゃうね。だからお前はこれから卒業まで毎日その短いスカートで、ケツ丸出しで過ごすんだよ。一日でも休んだりしたら、卒業はおろか、この国で生きられないようにしてやるからな」

 優香はその場に膝からくずおれて、座っただけで見えてしまう、真っ白な下着の尻をもはや隠そうともしなかった。
  1. 2009/05/27(水) 08:35:44|
  2. 優香
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優香 序章 3

 放課後の実験室はひっそりしていた。実験室は校舎の外れに位置しているため授業以外に生徒はほとんど立ち寄らないからだった。

 優香は入るとまず部屋の中を見回した。が、予想に反してそこには誰もいなかった。ただ窓際のテーブルの上には明らかに不審な紙袋が一つ置いてあった。

 万がいち人が通っても見えないようにとドアを閉めた。と、それとまったく同じタイミングで彼女の携帯が震えた。メールが来ていた。

「ではまず、紙袋の置いてあるテーブルの前に立て」

 優香がその通りにすると、すぐ次のメールが送られてきた。

「では次に、その場でスカートを脱げ」

「そ、そんな…」優香は思わず声を発した。「そんなこと、できるわけない…」

 すると即座にメールが届いた。

「今から一分以内にできなければ、写真を校門に貼り付ける。」

 優香は窓の外を見た。校門は今彼女の立っている窓際の位置からよく見える場所にあった。下校中の生徒たちがまだ何人も、それこそ無数に、そこを通っていた。もし命令通りにしなかったら、自分の裸の写真があそこに貼り出され、何十人もの人間に(その中には自分の知り合いだっているかもしれない)写真を見られてしまうのだ。そう思うと躊躇している暇はなかった。もうメールを読んで考えているうちに三十秒以上は経過していた。

「もう従うしかないのね」

 そう考えて優香はスカートに手をかけたがなかなか決心がつかなかった。実験室だからといって誰も来ないとは限らない。もし自分が下着姿でいるところへ誰かが入ってきたりなんかしたら、一体何と説明すればいいのだろう。

 こうためらっているうちに五十秒が経過した。優香はまだスカートに手をかけたままどうしようかと迷っていた。

 するとそのとき、校門の前に突然、大きなポスターを手にした人間が現れて立った。遠くてその顔はよく見えず、また学校のジャージを着ているのでここの生徒であるらしいことはわかったが男女の見分けはつかなかった。しかし正体はわからないがその目的は、優香には一目瞭然だった。生徒はもう今にもポスターを広げようとしている。

「いやッ!」

 優香は悲鳴を上げ、もう考える余裕もなく、ほとんど反射的にホックを外して…そしてとうとうスカートを、腰から床へすとんと落とした。

 短いセーラー服の裾は彼女の白い下着を隠してはくれなかった。夏の夕暮れの日差しが剥き出しのパンティーと太腿を赤く照らした。

「いやッ!」

 我に返った優香はたちまち自分の状態の不自然さを理解して恥ずかしくなったが、もはや床に落ちたスカートを自分で拾うことはできないことだった。

 校門の前に立ってポスターを持っていた生徒の姿はいつの間にか消え去っていた。
  1. 2009/05/27(水) 06:52:49|
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優香 序章 2

 翌朝、学校の門を通った優香は普段より短いスカートを穿いていた。しかしそれは命令に規定されていた股下5cmには遠く及ばない、せいぜい膝上15cmといったところのものだった。優香としてはこれが限界だった。いつも膝丈のスカートを真面目に穿いている優香にとっては、膝上15cmの、これでも充分恥ずかしいものだった。

 命令を完全に無視したのではない。とにかく短くはしてきたのだ。だからこれで何とか妥協してもらえると思った。また、犯人が誰かわからないが、写真を貼るとかばらまくとか、そんなことができるはずはない、単なる冗談に過ぎないだろうと甘く考えてもいた。

 教室に入った。
 優香はほら自分の考えた通りだと思った。どこにも写真は貼られていない。クラスメートたちの様子にも特に変わった点は見られない。ただ仲のいい何人かの女子が「スカート短くしたんだ、かわいいね」などと言ってくるだけだった。

 そして授業が始まり、何事もなく、昼が過ぎた。やっぱり思った通り、単なる冗談だったんだと優香はもう信じ始めていた。

 しかし最後の数学の授業中、何か男子の間でやり取りしている様子があって、やがて一人が「誰だこれ、うちの学校の女子じゃねえか?」と言うのが優香に聞こえた。
 優香はハッとした。そして男子の中だけで回っていたその紙切れのようなものが近くに来たとき、さっと取り上げた。

「うるさくて授業に集中できない」

 と言って彼女は奪い取った紙を見た。しかしそれを見た優香は途端に言葉を失った。

 それはA4サイズの紙に拡大された、紛れもない昨日の例の裸の写真だった。目のところに黒い横線が施されてはいたが、顔の輪郭や髪型から、自分でなくともわかってしまいそうな、田辺優香の全裸姿だった。

「なにそんなに怒ってるんだよ」
「別に怒ってなんか……ただうるさくて授業に集中できな……」
「もしかしてそれお前の裸だったりして……いや、待てよ、たしかにちょっと似ていたような。おい田辺それもう一回見せてみろよ」
「いやよ。だいたいそんなわけないじゃない」
「いいから見せろよ」
「いやっ!」
「おいそこ、静かにしろ、うるさいぞ」

 とそのとき壇上の教師がそう注意したので写真は再び男子たちの手に渡らずに済んだ。優香はすぐさま紙を折り畳んで自分のポケットにしまってほっとした。しかしほっとしたと同時に、優香は、もうこれは単なる冗談なんかじゃない、本気の脅迫なんだと悟るのだった。

 するとその5分後さっそくメールが送られてきた。

「もしまた命令を無視したら次は目隠しなしで学校中に公開する。放課後掃除が終わったらすぐに実験室に来るように。」

 メールを読み終えた優香の顔は青ざめていた。
  1. 2009/05/27(水) 05:41:26|
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優香 序章 1

 私立〇〇高校、三年二組の教室。

 一日の最後の授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると、優香は教科書を鞄にしまい、帰る仕度に取り掛かった。が、そのときふと鞄の中を覗くと、そこに一枚の見知らぬ写真が入っていることに気がついた。

(なんだろう…)

 不思議に思い写真を取り出した。そしてそこに写し出されているものを見た。

 優香は愕然とした。

(な、なによこれ!)

 それは自分の裸の写った写真だった。場所は自宅の風呂場――つまりシャワーを浴びる直前の全裸を撮ったものだった。かなり近くから、おそらく窓の隙間から撮ったものらしく、自分のDカップの胸や乳首、薄いアンダーヘヤーにいたるまで、細かいところまではっきりと見て取れる。

(なに、どういうこと…)

 当然のことだが優香には訳がわからなかった。どうして自分の裸が、写真に撮られて、しかもその写真が自分のカバンに入っているのか? 優香は顔を上げると、それからさっと無意識に教室中を見回した。周囲のクラスメートたちはいつものように帰り仕度をしながら授業の終わった後の解放感から友人同士ざわざわ陽気に話し合っている。優香はその中に自分を見つめている視線はないかと探したが、誰も彼女の様子を窺っている者はなさそうだった。

「優香、どうしたの?」
「え?」

 優香は突然話し掛けられてびっくりした。声を掛けたのは香織だった。優香の部活の仲間で、また彼女の一番の親友でもあった。

「さっきからなにぼーっとしてんのよ?」
「え…いや、ううん、べつに」

 そしてすかさず写真をカバンの中に隠した。

――――――――――――――――――――――――

 優香の携帯にメールがあったのはその夜、彼女がもう帰宅した後のことだった。差出人不明のメール… メールにはこう書かれていた。

「以下の命令を明日実行してこなかった場合、例の写真をビラにして、学校中に貼り付ける。」

 優香は読みながら自分の手が震えていくのを感じた。

「命令。明日あなたは学校に、スカートを下着の見えないぎりぎりの短さに詰めて登校すること。最低股下5cm。スカートの中にジャージ等の着用は不可とする。またもし学校を休んだ場合、その場合も命令に従わなかったものとして同様の罰をあなたに下す。なおこのことを誰か他人に、特に警察に喋ったら、写真は学校ばかりか町中にばらまかれるものと覚悟すること。」

 そして添付された画像を見ると、そこには先程彼女を震え上がらせた、例の全裸の写真がそっくり映し出されていた。

 それを見た優香は気が遠くなった。

 優香の転落の始まりはこういう次第だった。
  1. 2009/05/27(水) 02:18:37|
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