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羞人たち

趣味で書いた羞恥小説 18禁です。

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優香 第十二章 6

 教室の廊下でついにおしっこをしてしまった優香は、しばらく茫然と自分の出したそのおしっこの水たまりを眺めていた。

「さあ、トイレも済んだことだし、散歩を再開しようか」

 その男の声によってようやく彼女は我に返った。

 そして再び散歩を続ける。自分の出したおしっこをそのままの状態で廊下に残して、屈辱の犬歩きを再開し始める。歩きながら、紙で拭いていないおま〇こからはしばらくポタポタと雫が垂れていた。廊下に点々と続くその雫。また涙の雫も点々と。男はそのポタポタ垂れる二つの雫を、後ろから、何も言わずただ満足そうににやにや眺めて歩いていた。

 やがて長かった廊下も渡り終え、向こう側の階段へたどり着いた。あとはもうこの階段を下るだけ。階段を下りたらゴールである下駄箱はもうすぐ近くだ。優香は一刻も早くゴールにたどり着きたいと思う。一秒でも早くこの男から解放されたいと心から願う。

 が、そう思って優香が階段を下りようとしたところを、再び男が引き止めた。

「いよいよもう本当にゴールだね。たぶんこのまま行けば、君はルール通りにゴールすることができるだろう。でも、このままでは僕の欲望は発散されない。欲望が発散されないまま別れることになる」

 そう言うと男は、自分のズボンに手を掛け、それを下着と一緒に床まで下ろした。硬直した男の性器が優香の目の前に現われた。

 きゃっ、と思わず優香は悲鳴を上げそうになったが何とか抑えた。そして男のものを見ないように顔をそむけた。が、その顔を男は手で無理矢理また性器に向かせてしまう。

「な、わかるだろう?」と男は言った。「しゃぶれよ、な、フェラだよ、フェラ」

 優香はまた首を横に振るが、もうその振り方には先程までの勢いがない。首を振っても無駄であることを彼女は充分承知していた。

「本番をやらないだけでも感謝しろよな。さ、早いとこやってくれよな。爆発しそうなほど溜まってるんだ。してくれるまでゴールにはたどり着けないぞ」

 優香の目の前でピクピク脈打つ男の性器。それを無理やり見させられながら優香はしばらく考えていた。

(どうしよう……これを口に入れるなんて、絶対にやだ……気持ち悪い……!)

 絶体絶命のピンチ。優香はなかなか決心がつかなかった。

 が、やがて優香の口が大きく開いた。そしてそのまま、男の硬直した性器の方へゆっくり向かっていった。

「よし、やっと決心したか。優しく頼むぞ」

 と、そのとき男の紐を握っている手の力が少し緩んだ。その隙を狙って、優香はパッと床から立ち上がった。

「あ、立ち上がった! アウト! 最初からやり……」

 しかし男が言い終わる前に、優香は彼の股間を思い切り下から蹴り上げた。本当はこんなことはしたくなかったのだが、しょうがなかった。また、他人を蹴るなんてことは初めての経験だったので、力加減がわからず、結果的に必要以上のダメージを相手に与えることになった。

「うぅぅぅ……」

 苦痛に顔を引き攣らせながら倒れ込む男。もだえながら、首輪の紐も、ビデオカメラも、手から離してしまった。その手から離れたビデオカメラを優香はすかさず拾い上げる。首輪の紐も奪い返されないよう自分の手にしっかり握る。

「ごめんなさい……あたし、こんなに強く蹴るつもりじゃ……」

 と優香は相手を心配して言ったが、しかし今はそんな謝っている場合ではなかった。

 優香は廊下を転げまわる男を残してその場を立ち去った。

 こうして、優香は変態カメラ小僧から解放されたわけだった。


――――――――――――――――――――――――


 男をやつけることには成功したが、優香のピンチはまだ終わったわけではなかった。そう、彼女はいまだ全裸のままであり、身を隠す布切れ一枚持っていないのだ。消えた体操服を探すという困難な任務がまだ残っている。

(急がないと、昼休みになっちゃうわ……でも、一体どこにあるんだろう?)

 あるとすれば、消える直前まで干してあった屋上の手摺りの真下、つまり校舎の裏側の地面に、それは落ちているはずだった。

 しかしその校舎の裏側へは、玄関を出て建物の壁沿いにぐるっと回って行くしか道はなかった。

(玄関を出て……? この今の裸の格好で……?)

 その、突如目の前に突きつけられた不可避の事実に、優香の顔色は一瞬のうちに青ざめる。

(できない、そんなこと…… だって、人がいるかもしれないし、それに、玄関の向こうは、外よ……)

 しかし消えた体操服は絶対に見つけ出さなくてはいけなかった。昼休みに生徒たちが校舎に戻ってくる前に、何としても……

 それにまた、二階に残してきた男も、いつ回復するかわからない。回復すればきっといま自分が持っているこのビデオカメラを取り戻しにくるだろう。

 つまり今の彼女には迷っている時間など一秒もなかった。

 そう思うと、優香は急いで残りの階段を駆け下りて(首輪をまだつけていることを忘れていて、垂れ下がるその紐を片手で握り締めながら)一階の廊下を抜けると、下駄箱の方へ、忍び足で向かっていった。カメラの処分も後回しだ。まずはとにかく、胸も股間も丸出しの、この生まれたままの姿を何とかしなければならない。

 優香は人の気配がないのを確認して、下駄箱の、自分の靴が置いてあるところまで走って行った。

 そこですばやく靴を履き替えると(全裸に運動靴を履いている変な感じ……)次に、玄関の敷居から顔だけ出して外の様子を窺った。この学校の門は、玄関から左手の、けっこう離れたところにあるので、外からの客がこちらへやってくることはまずあり得ない(一人の例外はあるにはあったが)。そして生徒や教師は、今の時間まだ全員グラウンドにいるはずなので、建物の外といえども、校舎の周りにはまだ誰もいないはずだった。

 事実、優香が覗いた玄関の周りには、確認したところ、一人の生徒の姿も見えなかった。

 しかし、遠くの校門の方には、ぼんやりとであったが、学校へ出入りする保護者など観客の姿が、ひっきりなしに、通っていた。体育祭の行なわれているグラウンドは、校門を入ってまっすぐ行ったところにあるので、彼らがこちらへ来る心配はないが、しかしちょっと目のいい人間が、ちょっと振り向いて見ただけで、全裸の少女が、何やら校舎の周りをうろついているということが、難なくわかってしまうだろう。

 優香はその人のひっきりなしに出入りする校門の方を見つめながら、なかなか飛び出すタイミングを見つけ出せずにいた。やっといなくなったと思ったら、すぐに外から現われる。誰も来ないと思ったら、グラウンドの方から反対に外に出て行く人間が現われる。往来の途絶えるのは長くて十秒。しかし、その十秒も、あらかじめ予測するのが不可能な十秒である。つまりまったくの運。運に身を任せるしか方法はなかった。

 優香もすぐにそのことを察した。人が通るのも通らないのも運、人がこちらを振り向くのも振り向かないのも運次第。そうして自分は、その当てにならない確率に、人生のすべてを、賭けなければならないのだ。

 そう決心した優香は、校門の出入りが途絶えた次の瞬間、ついに、全裸のまま玄関の外へ飛び出した。

(お願い……! 誰も見ないで……!)

 裸の胸を揺らしながら、全速力で、優香は走るのだった。
  1. 2011/03/06(日) 02:52:20|
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