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羞人たち

趣味で書いた羞恥小説 18禁です。

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優香 第一章 1

 スカートを奪い去られたあの瞬間から、優香の人生は180度変わってしまった。

 翌朝、扉を開けて家を出た優香は、玄関の門のところで立ち止まり、憂鬱そうに溜息を吐いた。季節は初夏だった。通りへ出ると初夏の爽やかな風が彼女の高校の制服のスカートを揺らした。

「いやっ!」

 股下5センチほどの、短すぎるスカートがめくれると、白いパンティーがあらわになった。

(こんなのやっぱり無理……)

 優香は自分のスカートを見下ろした。これでは風が吹かなくても、ちょっと屈んだり背伸びをしただけで下着が見えてしまう。学校を休もうかと思ったが、そんなことをする勇気は彼女にはなかった。もし命令を無視してそんなことをしたら、それこそ自分の人生は台なしになってしまう。つまり、あの彼女の裸の写った写真を学校中にばらまかれてしまうのだ。だから、写真の公開はなんとしても防がなければならず、そのためには、メールの命令に従うしかなかった。

 再び下を見下ろすと、むき出しになった自分の白い太股が、ほとんど足の付け根まで露出して、風が直接下着の股間を撫でるように通ってひんやりとした。

「他に道はないのね」

 優香は決心して歩き出した。が、この短すぎるスカートでは、スカートを穿いているという感覚がなく、まるで下半身裸の状態でいるような気分だった。

 人通りの多い道へ出ると、さっそく人々の好奇の視線が彼女の短すぎるスカートに集まった。サラリーマンやOL、優香と同じ年頃の男女の学生、信号に停止中の車の運転手まで、彼女のあらわな太股を見ない者はなかった。男は半分にやけたいやらしい目つきで、逆に女は蔑みの冷たい眼差しで。駅の階段を上るとき、カバンでお尻を隠していたら、後ろにいた別の学校の女子高生二人組が、彼女に聞こえよがしの声で話し出した。

「あそこまで短いスカート穿いておいて何隠してんのよ」
「ホントはパンツ見て欲しくてしょうがないくせに」
「あんたの汚いパンツなんか誰も見たくないんだよ。この変態女」
「ていうか白いパンツ見えてるし」

 優香は顔を真っ赤にしながら階段を上って行った。

「恥ずかしがるくらいなら最初から穿くなよ」
「ああいう顔だけ真面目ぶってる女が一番むかつくんだよね」

 ホームで電車を待っている間も、電車の中でも、優香は周囲の注目を浴び続けた。不良少女でも穿かないほど短いスカートを穿いているのに、その穿いている本人の顔は、運動部系の明るいしっかりしていそうなタイプの女子高生であるというギャップがさらに人々の関心を引き付けるのだった。

 電車の中で、吊り革につかまって立っていると、目の前の座席に座っていた若いOLが、あるとき優香の顔を見上げ、睨みつけると言った。

「あの、気付いてるんならいいんですけど、ここに座ってると見えるんですよ、あなたの白い下着が。正直言って、朝っぱらから迷惑なんで、そんなに見せたいんなら誰か見てくれる男の人の前に行ってもらえませんか」

 他の乗客にも聞こえる声の大きさだったので、周りにいた人間がそのとき一斉に振り向いて笑った。死ぬほど恥ずかしかったが優香はそのOLに頭を下げて謝り(謝って頭を下げると後ろから彼女のパンツが丸見えになった)、ドアの近くに場所を移して、それ以降ずっと俯いたまま泣きそうな顔をして、優香は自分を見つめる人々の冷たい視線に耐えていた。
  1. 2009/05/27(水) 09:10:38|
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