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こうして優香はついに教室で素っ裸になった。
(もうこれでいいでしょ…勘弁して)
が、それから三分経っても次のメールは送られてこなかった。
(なに、どうして…どういうこと?)
またしばらく待っていてから、ようやくメールが来た。
「優香ちゃん、うっかりさんだね、上履きと靴下脱ぐの忘れてるよ。でもいいや、本当は両方とも脱ぐまで待ってようと思ってたんだけど、見てるうちに何だかこっちの方がよくなってきゃった。だからそのままでいい。」
たしかに、全裸に紺のハイソックスというちょっと違和感のある格好は、かえって生まれたままの全裸より、惨めで卑猥な姿だった。
「じゃあ、次に今から一分以内に、その全裸の姿のまま、廊下に出るんだ。ただし手で胸やアソコを隠しちゃいけないよ。ちょっとでも隠したらやり直しだからね」
優香は愕然とした。
(このまま…教室の外へ?…)
ドアの向こうでは依然としてクラスメートの三人が、ついこの間まで優等生という評判のあった優香の奇行をのぞき見ていた。
「俺この前までは田辺のこと好きで告白しようかと思ってたんだけど、やっぱりいいや、あんな変態」
「俺も前から付き合いたいと思ってたけど、今はこっちの方から勘弁だよな」
「でも、やるだけならいいな…」
「だよな…言えばやらしてくれるんじゃね?」
「………」
香織はそんな男子二人の話などもう耳に入っていなかった。心の落ち着きを失って、ただ一心にドアの向こうの優香の姿を、睨みつけるように見ているだけだった。もう香織は優香を親友とは思わなかった。露出狂、変態、ヤリマンなど、今まで自分の使ったことのない名称で、優香のことを思うのだった。
「おい、逃げろ! こっちに来るぞ」
「マジかよ、あの格好で出るのかよ」
事実、そのとき全裸の優香がドアに向かって歩き出してきた。自分の裸を隠しもせず、揺れるおっぱい、うっすら生えた下の毛を晒しながら、ドアに真っすぐ向かって来るのだった。
間一髪、三人は廊下の角を曲がって隠れることができた。そしてまたそこから観察を続けた。
優香は廊下に出ると次のメールを待った。手で胸を隠すことができないので死ぬほど恥ずかしかった。誰かに見つかってしまうかもしれない。あるいは自分のクラスメートに… 優香の頭に香織の顔が思い浮かんだ。今では友達といえるのは彼女一人だけだった。
(もしこんなところを香織に見られたら…そうなったら私、もう生きていけない…)
優香は本当にそうなった場面を想像して、胸の先まで真っ赤になった。
と、そこへ次のメールが来た。
「よし、いい子だ。胸を隠さなかったね。もし誰か人に会っても、隠したりしたらいけないよ。隠したらその地点でアウトだからね。では、次にそこから突き当たりまで行って、非常階段に出てもらおう。」
(そ、そんな…非常階段って…それじゃ…外に出るってことじゃない)
人が使うことはないとはいえ、たしかにそれは校舎の外だった。上履きと靴下だけの全裸の格好で屋外へ出るなんて、見つかれば…いやそもそも法律違反、つまりは犯罪だ。
しかしもう優香にはやるしか道は残されていなかった。
決心して、廊下の突き当たりまで行くと、階段へ続くドアをおそるおそる開けた。
どうやら人はいないようだった。が、一歩外へ出るともう遠くから部活中の生徒たちの掛け声が微かに聞こえてきた。
風が優香の裸に冷たかった。毛が揺さぶられ、股間をひんやり撫でられるようだった。
メールが来た。
「よし、じゃあそのまま一番上まで上るんだ。」
優香はもうためらわなかった。早く済ませてしまうことが唯一の解決策だともう諦めてしまったからだった。
- 2009/05/29(金) 05:56:02|
- 優香
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