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(もう無理…こんな生活、耐えられない)
体育の授業の後、教室に戻った優香は思った。
(これじゃ写真を見られたほうがマシよ)
優香の心はすでに限界に達していた。もうどうなってもいい、放課後スカートを買って明日からまた普通の生活に戻ろうと心に誓ったのだった。
だが放課後、掃除を終えて、購買へスカートを買いに行こうとすると、携帯が鳴った。メールだった。
「最後の命令です。これをクリアすればもうあなたを脅したりはしません」
とあった。そして続いて二通目のメールが来た。
「実験室に来てください」
(ホントに、ホントにこれで最後なのね)
優香には信じられなかったが、しかし目の前に現れた希望の光に飛びつかずにはいられなかった。とにかく実験室に行ってみることにした。
――――――――――――――――――――――――
一週間前に訪れた実験室。今日もそこには誰もいなかった。優香は中に入ると、無意識のうちにこの前紙袋の置いてあった窓際のテーブルの方へ向かっていった。
「おい、あいつこんなところで一体なにをするつもりなんだ?」
ドアの隙間からこっそり覗いていた山田が囁いた。近頃優香の様子がおかしいと、友人を誘って後をつけてきたのだった。その中には心配そうに見守る香織の姿もあった。
「さあ、誰か人と会うのかな?」
「こんなところで?」
「告白でもするんじゃね?」
「そしてそのままキスってか…」
「そんでそのままセッ…」
「ちょっとあなたたちなに言ってるの! やめて!」
香織は顔を真っ赤にしながら連れの二人に注意した。
「なんだよ、怒るなよ。もしかしてお前まだバージンなのか?」
香織は何とも答えなかった。
「あ、そうなんだ。なあ、そうなんだろ?」
「関係ないでしょ! そんなこと…」
確かにその通り香織は処女だった。だから香織は、そういう話題を耳にするだけで顔を真っ赤にして恥ずかしがり、嫌悪の念で心を一杯にするのだった。
――――――――――――――――――――――――
と、そうこうしているうちに、クラスメートに覗かれているとも知らない優香は、緊張の面持ちで次のメールが来るのを待っていたのだが、やがて待つほどもなくメールが来ると優香はどきどきしながら読み出した。
「よく来てくれたね。本当にこれで最後だから、心配しなくていいよ。あなたがちゃんと命令通りにしてくれたら、もうこんなメールは送らないから。わかったらその場で頷いてくれるかな」
優香はその通り頷いた。するとすぐ次のメールが届いた。
「よし、お利口さんだ。じゃあまず、その場で全裸になってもらおうかな」
「えっ?」
「三分以内だよ、では始め」
優香はその場で気が遠くなった。携帯の画面を茫然と見つめたまましばらく身動きもできなかった。
- 2009/05/29(金) 03:19:15|
- 優香
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