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羞人たち

趣味で書いた羞恥小説 18禁です。

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優香 第二章 2

 その一週間後の体育のときだった。

 授業が始まる十分前。更衣室に女子たちがぞろぞろと入りこみ、体操着に着替え始めた。優香もいつもの通りカバンから体操着を取り出して、着替えようとしたが、両手にシャツを広げて不思議に思った。

「どうしたの?」とすぐ隣にいた香織が聞いた。
「あれ、私のシャツこんなに小さかったっけなあ」と首を傾げた優香は言った。
「気のせいじゃない?」
「そうかなぁ…」
「きっと洗濯して縮んじゃったんだよ」

 優香もやがて気のせいか、と思い、とりあえずシャツを着てみることにした。しかし着終えると、驚きの声を上げた。

「ほら、やっぱりこれ、小さいよ!」

 たしかにそれは変だった。優香がいつも着ている白い半袖のTシャツより明らかに小さかった。脇の辺りが窮屈で、胸も、バスト84センチの彼女にはかなりきつく、いつもだったら谷間の辺りに少し余裕が出来るはずなのに、今はピンと伸び切って、布が張り裂けんばかりになっている。しかもただでさえ生地が薄く、ブラジャーが透けやすいシャツなのが、今はさらに生地が伸びて薄くなり、体を反っているわけでもないのに、ブラジャーの色はおろか、形、模様までがはっきりと透けて見えていた。

「うそ! ちょっとこれ、え、なんで! 誰か別の人のを持ってきちゃったのかなぁ」
「いや、そんなことないよ。だって、ほら、ちゃんと名札ついてるから」

 と言って香織が指さしたシャツの胸には、たしかに自分の筆跡で「田辺」と書かれた名札があった。それを見たら優香も納得せざるを得なかった。

「やっぱり気のせいだよ。それとも優香、少し太ったんじゃない?」

 そう言う香織の冗談を、優香は引き攣った微笑で聞き流した。どこをどう見てもやっぱり小さい。胸の名札は小さすぎて透けたブラジャーを隠してはくれなかった。

「ねえ、そんなことより、早くしないともう時間ないよ」

 更衣室の時計では授業開始三分前だった。だがこんなところの時計の示す時刻なんて当てにならない。もういつチャイムが鳴ってもおかしくない。生徒はチャイムが鳴るまでにはきちんと整列していなければならず、遅れるとひどく怒られ、厳しく罰せられるのだ。

「うん、ごめんね。すぐ着替えるから」

 もう迷っている暇などなかった。優香はスカートをさっと脱ぎ、下着姿になった。小さめの白のパンティー。そしてカバンから紺のブルマーを取って足に通した。と、すぐにまた違和感があった。

「うそでしょ…」そう呟いた優香の声は震えていた。シャツに続いて、ブルマーまでもが、小さすぎた。それは優香が普段穿いているものより明らかにワンサイズ以上小さかった。しかもその普段のブルマーでさえ入学当時に買ったもので、三年になった彼女には小さくなってきていたというのに、しかし今彼女が穿いたそれは、小さくなってきたどころの話ではなく、明らかに中学生、いや小学校の高学年用のものである。だから当然、高校三年、もう二十歳と思われてもおかしくない彼女の発達したお尻にはキツすぎた。柔らかいお尻の肉が、指で摘めるほどはみ出してしまっている。

「ねえ、本当にいい加減にしてよ。もうチャイム鳴っちゃうよ」

 香織も異変に気付いたのだが、それよりも遅れて罰を受けるのが嫌だったのである。

「でも、こんなんじゃ、行けない!」

 優香は泣き顔になって言った。今日は女子だけの体育の授業でない。男子と合同の授業だったのだ。こんな格好をして行けば、男子たちからだけでなく、女子たちの注目の的にもなり、わざと小さめの体操着を着て男子の注目を集めようとしていると思われてしまうかもしれない。なぜなら昨日も体育の授業があって、そのときは普通の体操着を着ていたのが、どうして一日経って突然こんな小さな体操着を着てくるのか、他に理由が見つからないからだ。ブルマーは学校の校章の入った特別なものだから、小学生のときに穿いていたブルマーを間違えて持ってきてしまった、などという理由は通用しない。

「ほら、早く! たぶんもうあと一分もないよ」

 香織は本気であせり出した。そして、

「もう、遅れても知らないからね」

 と言い残して立ち去ってしまった。
  1. 2009/05/28(木) 05:13:07|
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